惨敗に終わった『ダイバーシティ東京・ビルクライム』とは?

『駐車場の坂を使ったヒルクライム』が開催されるとの話を聞き、楽しそう!ということで、参加を決めました。

場所はお台場・ダイバーシティ東京。1階から7階までを一気に駆け上がる、登坂距離400mのコースです。

さらに、ゲストライダーとしてNIPPOヴィーニファンティーニ所属の小林海選手、石橋学選手、リオ五輪女子トラック日本代表のさくら選手、かつてサクソバンクで走った湘南ベルマーレ監督の宮澤崇史さんの4名がいらっしゃいました。

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ゲストライダーと、自分のタイムの比較が出来ることも楽しみだなと思っていました。なのに、ほとんど練習もせずに参加したことで悲惨なことに…。

ビルクライムとは?

ランニングの世界では、高層ビルの階段を使った競技は既に開催されており、『ビルクライム』と呼ばれているようです。

一方でビル型の駐車場を利用した、自転車ヒルクライムレースは史上初のようで、『ダイバーシティ東京・ビルクライム』は初めての開催とのことでした。

自転車ヒルクライムレースに参加しようとした場合、関東地方であれば箱根や奥多摩、赤城山、富士山と、開催地に行くだけでもかなりの労力を要するところばかりです。さらにスタート時間が9時とか午前中の早い時間帯であることが多いため、電車での移動が難しい・あまりにも早起きになります。こういったヒルクライムレースに参加する場合、自動車の所有がほぼ必須条件であると言えましょう。

今回の『ダイバーシティ・ビルクライム』では、お台場が開催地です。わたしの自宅からは片道25km程度なので自走での参加が可能です。平日の開催ではありますが、一般部門であれば18:05までに受付すればOKとのことです。

ビルの駐車場は、普段なかなか走れる場所ではないという希少価値を感じて、参加してみたいと思いました。

結論から言えば、参加費2000円は非常にお得な面白く楽しいイベントでした!

ダイバーシティ・ビルクライムのコース

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こちらのダイバーシティの建物の、正面側と言えばいいでしょうか、フジテレビ側の駐車場入り口がスタート地点となります。

まずは外の道路を駆け上がります。長い直線ではありますが、1階登るごとに平坦部があり、一定ペースで登ることが出来ない点にテクニックが要求されます。

Rの非常にキツいヘアピンカーブをこなして、本コースで最も長い直線の登りをこなしていきます。外の道路部分は5階分となります。

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5階からは建物内部に入り、短い登りと連続するコーナーをこなしていきます。

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2週分登ると7階に到達し、フィニッシュ!

という、たった400mではありますが、一筋縄ではいかない難易度の高いコースレイアウトと言えましょう。

スタート前に1度だけ試走することが出来ました。

7階に集合して、歩いて1階まで降りてから試走・レーススタートします。

なお、上位15名は決勝進出となり、2回目のレースを走ることが出来ます。

実際に走って思ったことを箇条書き

ということで、レースに臨んだところ、見事に惨敗…。

下位20%くらいの結果となりました。

自己反省も含めて、次回開催があった時のために備忘録を残しておきます。

7階から1階まで下るのがキツい

靴底の固いビンディングシューズを履いたまま下ったのですが、体重を支えるために太もも前部分の筋肉がとても疲労します。

その後、試走してみると、見事に太もも前部分が悲鳴を上げるほどのダメージを受けてしまいました…。

無償貸出されている紙スリッパを使い、かかとから着地する・つま先から着地するなどして、楽な姿勢で負荷を分散させながら下って、筋肉を温存すべきでした。

試走はところどころ全力を出してみるといいかも

試走では、アウターを使ってゆっくりと登ったのですが、コース後半ではペダルが重くて踏み切れないと思い、本番ではインナーで走ることにしました。

インナーを使って登るのはぶっつけ本番だったため、傾斜に対する最適なリアギアの枚数が分からず、ダンシングするとペダルが軽すぎて下死点まで踏み切ってしまい、効率悪いペダリングとなってしまい自爆しました。

ということがあるので、試走で全力を出す場面をつくってみると良かったなと思いました。

特に後半の5〜7階部分の登りは、体力より技術的な部分が大きく影響すると感じたので、ギアの選択は重要です。

一般ロード部門は、予選と決勝のインターバルが結構あったこともあり、決勝を走った方々は予選のタイムより軒並みタイムを縮めていました。

全力で走った予選で感じたことを、決勝で修正出来た証拠だと思います。

ハイケイデンスでのダンシング技術を磨く

後半の5〜7階部分の登りは、恐らく斜度10%以上の登りと平坦部とコーナーが連続します。

登りでスピードを落とさないためにもダンシングはほぼ必須です。しかし、平坦部からキツい登りに入る時にスムーズにダンシングしていくことがとても難しかったです。

普段のわたしは、弱虫ペダルで今泉くんが坂道くんに必殺技として伝授した今泉式ダンシングのように、ギアを何枚か重くして、少ないケイデンス数で体重を使ってペダルを踏みながら登るのが楽チンで好きなのですが、短い急斜面を登るには全く適しません。

軽いギヤでくるくる回しながら、ダンシング出来たら速く登ることが出来たはずなので、練習が必要だと感じました。

コーナーを回る際の、コース取りが重要

上位に入賞する人たちのほとんどは、アウトインアウトのコース取りをしているように見えました。

四角形のように走るのではなく、円を描くように走ることで、コーナリングでスピードを落とすことなく走る選手ほど上位に入っていた印象です。

わたしは、スピードが大して出ていないにもかかわらず、コーナーが凄く曲がりづらかったように感じました。それは、テクニック以前にコース取りがうまくないからだと気付かされました。

また、宮澤さんが仰っていましたが、『コーナーでもペダリングを続けることが重要』とのことです。

宮澤さんの著書『宮澤崇史の頭脳で勝利に近づく! プロのロードレーステクニック』にも書かれていますが、脚に一定の負荷をかけ続けることが大事で、負荷がある状態・ない状態が交互に訪れると、インターバル走のような状況となり疲れやすいそうです。

実際に、宮澤さんは全参加者中唯一の40秒台を叩き出し、初代チャンピオンとなっていました。現役選手である小林選手や石橋選手たちより速かったので、物凄い説得力がありました。

↑唯一の40秒台を叩き出した動画は必見!

宮澤さんの著書を、しっかり読み込んで行こうと決めました笑

機材よりエンジンが重要

結局のところ、根本的に体力不足が惨敗の原因です笑

上位入賞者の中には、普通のTシャツを着て出場したり、借りた自転車で走ったり、仮装して走っている人たちもいました。中にはノーマルペダル&スニーカーで決勝進出した猛者もいました!

フィッティングが合ってない、決して軽量ではないような自転車だろうが、ピチピチのサイクルジャージやビンディングシューズに比べて確実にロスが増えるような服装でも、好タイムを記録していて、機材の性能差が勝敗を分けるわけではないなと痛感しました。

わたし自身は、まず根本的な体力強化に取り組むべきだと思いました。

自転車イベントは楽しい

見ず知らずの自転車愛好家の方たちとの交流も楽しいですし、自分よりも速い人達の走りを間近で体感出来ることは大いに刺激を受けます。

また小林選手と石橋選手のタイムを上回った一般参加の人たちも数名いました。ヨーロッパを主戦場とするプロコンチネンタルチームの現役選手に勝てるなんて、ロマンが溢れます。

400mという短い距離であるため、一般人でも下克上可能なのでしょう。

マラソンの日本代表選手と100m走勝負をしたら勝てる一般人もいるはずなのと一緒で、小林選手や石橋選手は長い登りや毎日200km以上走ることが得意なので、プロが遅いとかそういう話ではありません。

とはいえ、プロに勝つ可能性がわずかながら存在することは、励みになるしモチベーションになるのではないかと思います。わたしには到底ムリな世界に思えますが笑

ということで、イベント後に宮澤さんは『こういう、みんなが集まれる機会はとても良いので、1年に1回と言わず2〜3ヶ月に1回はやりたいですね』というようなことを言っていました。

わたしも年に数回あるなら、また参加したいなと思いました。

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