別府史之(日本、トレック・セガフレード)が逃げに乗り、敢闘賞を獲得しました!日本人初のブエルタの敢闘賞です。
レースは集団スプリント勝負となり、マグヌス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)が優勝しました。
コースプロフィール
今日の逃げは5名、ついに別府が逃げに乗る!
別府史之(日本、トレック・セガフレード)
クォンタン・ハウレギ(フランス、AG2R)
ルイス・フェルファーク(ベルギー、ロット・ソウダル)
ピエール・ロラン(フランス、キャノンデール)
マッティア・カッタネオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
の5名です。我らが別府選手がとうとう逃げに乗りました!
前日に、ご本人のFacebookページには
明日の大切なステージのことを考えて、ラスト10km地点でグルペットを作り、ゆっくりと走って頂上を目指した。
(中略)
明日は平坦で、逃げでもスプリントでも狙えるステージになりそうだ。ここが最後のチャンスだから序盤は逃げに備えて場合によっては、スプリントで全開のリベンジをしたいと思う。
と書いていて、このステージで逃げに乗ることを狙っていた様子が伺えました。
最大7分程度のリードを築きます。
レーズ前半には2級山岳がありますが、山岳賞を争う選手は逃げに乗っていなかったこともあり、別府選手が先頭通過して5ptsを獲得しました。
その後、長いダウンヒルで集団にじりじりと差を詰められ、残り25km地点でタイム差は1分40秒となりました。
メイン集団は、集団スプリント勝負に持ち込みたい、エティックス・クイックステップ、ジャイアント・アルペシン、ディメンションデータ、ボーラ・アルゴン18などのチームが協力しながら集団牽引しています。
残り11.3km地点でとうとう、逃げ集団が吸収されてしまいました。
総合狙いチームが集団コントロールをしながら、レースは残り10kmを切りました。
集団スプリント勝負へ
モビスターやチームスカイ、そしてステージ優勝を狙うジャイアント・アルペシンが先頭牽引をしながら残り5mを切ります。
残り3.7km地点で、AG2Rの選手がアタックします。
数秒のリードを築くものの、あえなく吸収されてしまいます。
ジャイアント・アルペシンがトレインを形成しながら、最後のストレートに突入します。
エティックス・クイックステップは、若干後方に取り残される格好となりました。
先頭はジャイアント・アルペシンの発射台、次いでニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)、その後ろにはマグヌス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)という並びです。5番目にはダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ティンコフ)の姿も見えます。
大外から、ジャン=ピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)がロングスプリントで先頭に迫ってきます。
ドラッカーの逆サイドから、ジャイアント・アルペシンがアルントを発射する前にコルトニールセンもスプリントを開始します。
アルントは反応が遅れて、番手を下げてしまいます。
ドラッカーのロングスプリントは、先頭には届かず、アルントが猛追するも、コルトニールセンが先頭でフィニッシュしました!
2位はアルント、3位はドラッカー、4位はベンナーティ、5位はヨーナス・ヴァンヘネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)でした。
エースのエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)も、コルトニールセンの勝利を抱き合って喜びます。
別府史之が敢闘賞獲得!
コルトニールセンは、グランツール初勝利です。
そして、、、
別府選手が敢闘賞を獲得しました!!!
2009年ツール・ド・フランス第21ステージと2011年ジロ・デ・イタリア第10ステージでのフーガ賞(逃げ賞)以来の、グランツールでの敢闘賞獲得となります。
前回は最終ステージでの獲得だったため、ステージ敢闘賞の表彰は行われませんでした。今回が初めて表彰台への登壇となりました。
新城幸也(日本、ランプレ・メリダ)のツールでの敢闘賞獲得に続き、別府選手も見事な敢闘賞獲得となり、日本人選手がヨーロッパのトップレースシーンでこのように目立つことがとても嬉しく思います。
次こそは、次こそはステージ優勝を果たして欲しいですね!
第19ステージは、勝負の個人TT
ところどころ、高低差のある登りがあるようですが、基本的に平坦基調となっている37kmの個人タイムトライアルです。
総合2位のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)に3分37秒差をつけているナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は順当に走れば、十分に守り切れるリードです。
しかし、トラブル一つあればひっくり返る可能性もあり、全く油断ならないステージと言えましょう。
また総合3位のエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)は、総合4位のアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)に対して、たったの5秒しかリードがありません。
両者のTT力の差は大きく、コンタドールの逆転が濃厚と言えましょう。
チャベスはどこまでタイム差を広げずに済むか、粘りの走りが要求されます。
翌第20ステージでは、ラスト超級山岳へフィニッシュするステージ構成となっているので、タイム差を少なく抑えることが出来れば、逆転が可能です。
総合上位勢の走りに大注目の一戦です。