サイバナ

これからサイクルロードレースの話をしよう。略して『サイバナ』。サイクルロードレースのレース結果やコラムなど、お届けします。

コラム

トラック競技、シクロクロス、MTB出身のプロサイクルロードレース選手を調べてみた

ジロ・デ・イタリア第13ステージは、クイックステップ・フロアーズのフェルナンド・ガビリアが大会4勝目をあげた。
22歳とは思えない、圧倒的なパフォーマンスに驚くばかりである。

そして、ツアー・オブ・カリフォルニア第6ステージは24kmのほぼ平坦路の個人TTだった。
チームスカイのジョナサン・ディベンが、プロ初勝利となるステージ優勝をとげた。
こちらもまだ23歳と、将来が非常に楽しみな選手である。

この二人に共通することは、自転車選手としてのキャリアの始まりがトラック競技であることだ。

そこで、プロサイクルロードレースのトレンドを知るために、ロードレースだけでなくトラック競技・シクロクロス・MTBでも結果を残している、あるいは結果を残したことでロードへと転向した選手を調べてみた。

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調査方法

どの世代であっても、表彰台を獲得したり、各国代表としてオリンピック出場するほどであれば、その競技にかなり打ち込んでいたと言えよう。
そこで、以下のように選手をピックアップしてみた。

トラック競技に関しては、
・オリンピック(※出場経験がある選手すべて)
・世界選手権(エリート、ジュニア)
・欧州トラック選手権(U-23、ジュニア)
で表彰台を獲得した経験がある選手をピックアップした。

シクロクロスに関しては、
・世界選手権(エリート、U-23、ジュニア)
で表彰台を獲得した経験がある選手をピックアップした

MTBに関しては、
・オリンピック
・世界選手権(エリート、U-23、ジュニア)
で表彰台を獲得した経験がある選手をピックアップした。

想像以上に多くの選手がいたため、抜け漏れなどあったり、すでに引退している選手も含まれているが、その点はご了承願いたい。

トラック競技でも結果を出している選手

ブラッドリー・ウィギンス(イギリス)
ゲラント・トーマス(イギリス)
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)
ロジャー・クルーゲ(ドイツ)
フェルナンド・ガビリア(コロンビア)
トーマス・ブダ(フランス)
ジャスパー・デブイスト(ベルギー)
テオ・ボス(オランダ)
窪木一茂(日本)
アレクサンダー・エドモンドソン(オーストラリア)
ジャック・ボブリッジ(オーストラリア)
マイケル・ヘップバーン(オーストラリア)
シモーネ・コンソンニ(イタリア)
フィリッポ・ガンナ(イタリア)
シルヴァン・ディリエ(スイス)
オウェイン・ドゥール(イギリス)
ジョナサン・ディベン(イギリス)
ブライアン・コカール(フランス)
ガイス・ヴァンホッケ(ベルギー)
ラッセノルマン・ハンセン(デンマーク)
シェーン・アークボルト(ニュージーランド)
ピーター・ケノー(イギリス)
ローハン・デニス(オーストラリア)
サム・ビューリー(ニュージーランド)
ミカエル・モロコフ(デンマーク)
エド・クランシー(イギリス)
イーリョ・ケイセ(ベルギー)
グレッグ・ヘンダーソン(ニュージーランド)
キャメロン・マイヤー(オーストラリア)
ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ)
テイラー・フィニー(アメリカ)
アレックス・ラスムッセン(デンマーク)
クリストフ・リブロン(フランス)
マチュー・ラダニュー(フランス)
ニキアス・アルント(ドイツ)
トム・ボーリ(スイス)
マイルズ・スコットソン(オーストラリア)
ステファン・キュング(スイス)
ライアン・マレン(アイルランド)
ルーク・ロウ(イギリス)
ダヴィデ・チモライ(イタリア)
マルコ・コールダン(イタリア)
マーク・マクナリー(イギリス)
ピム・リヒハルト(オランダ)
ベン・スウィフト(イギリス)
イアン・スタナード(イギリス)
イヴァン・ロヴニー(ロシア)
ニキ・テルプストラ(オランダ)
ジェミニナス・バグドナス(リトアニア)
コンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ)
アレックス・ダウセット(イギリス)
アダム・ブライス(イギリス)
アンドレア・グアルディーニ(イタリア)
アンドリュー・フェン(イギリス)
サム・ベネット(アイルランド)
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド)
パスカル・アッカーマン(ドイツ)
リカルド・ミナーリ(イタリア)

ちゃんと並べていないが、イギリス人選手が圧倒的に多い。

何と言ってもウィギンスがツール・ド・フランス総合優勝を果たしており、オリンピックでのメダル獲得数も歴代最多と突出した成績を収めている。

ガビリアを含め、カヴェンディッシュ、ヴィヴィアーニ、コカール、ベン・スウィフト、グアルディーニ、チモライ、サム・ベネットなどスプリンタータイプの選手と、

ウィギンスを筆頭に、トーマス、ローハン・デニス、キリエンカ、ダウセット、ライアン・マレンなどのTTスペシャリストや、

ルーク・ロウ、スタナード、テルプストラ、ロヴニー、ケイセ、ヘップバーンなどルーラータイプの選手が多く見受けられる。

クライマーは皆無であり、ウィギンスやトーマスなどは年数をかけて山を登れる脚を鍛えたものだろう。

そして、ウィギンスやトーマスの活躍を受け、トラックからロードを目指す選手が増えたのだろうか、25歳以下の若い選手も多く見受けられる。
ここから未来のグランツールウィナーが誕生する可能性も十分あり得るだろう。

シクロクロスでも結果を出している選手

ゼネク・スティバル(チェコ)
ラース・ボーム(オランダ)
ロマン・クロイツィゲル(チェコ)
ダヴィデ・マラカルネ(イタリア)
ボーイ・ファンポッペル(オランダ)
クリストフ・プフィングステン(ドイツ)
ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
マイク・テューニッセン(オランダ)
クエンティン・ハウレギ(フランス)
ペーター・サガン(スロバキア)

スティバルとボームは、世界選手権エリートで優勝経験があるトップシクロクロスライダーだ。

クロイツィゲルは、2004年にシクロクロスジュニア世界選手権2位となり、ロードジュニア世界選手権では優勝しており、その世代で際立ったトップ選手だった。

アラフィリップも、ジュニア時代に世界選手権で2位に入った経験を持つ。

全体的にクラシックレースに強いパンチャーが多い印象を受ける。
時には、自転車をかついで走ったりする必要があるシクロクロスでは、ある程度パワーが要求され、がっしりとした体型の選手に向いているからなのかもしれない。

シクロクロス専業でも、十分に給料を貰えるためなのか、ロードに転向する選手は少ない印象を受けた。
スティバルとボーム以外の選手はみな、U23もしくはジュニア時代に実績をあげている選手となっている。

MTBで結果を出している選手

オンドレイ・ツィンク(チェコ)
イーガン・ベルナール(コロンビア)
ペーター・サガン(スロバキア)
アレクシー・ヴィエルモーズ(フランス)
ヤコブ・フグルサング(デンマーク)
ユーリ・トロフィモフ(ロシア)

引退しているが、

ジャンクリストフ・ペロー(フランス)
カデル・エヴァンス(オーストラリア)
ライダー・ヘシェダル(カナダ)
フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン)

も世界選手権での表彰台経験がある。

マウンテンバイクの名の通り、山に強いクライマー寄りの選手が多い。
特にエヴァンスとヘシェダルは、それぞれグランツール総合優勝経験がある。

サガンはスプリンターではあるが、シクロクロスでも結果を出しており、トレンドを無視した異質な存在と見て良いだろう。

しかし、シクロクロス以上にロード転向選手は少ないように思われる。
ハンドルの形状からして、全く違う自転車競技に転向しようと思う人自体が少ないのではないだろうか。

ちなみにチームスカイへの移籍が噂されているベルナールはツアー・オブ・ジ・アルプスで新人賞を獲得しており、キンタナ2世とも謳われている。
エヴァンスやヘシェダルに続く、グランツールチャンピオンへの道を歩むことが出来るだろうか。
注目していきたい。

まとめ

チームスカイのディレクターであるデイブ・ブレイルスフォードがイギリス自転車界に起こした革命はトラック競技から始まっている。

その余波は、徐々にサイクルロードレース界全体に広がってきているのは間違いない。

19歳以下のジュニア時代に、なかなか本格的なロードレースを経験することが難しいのかもしれない。
対して、ベロドローム内で完結するトラック競技なら、ジュニア世代の競技環境も充実している。

そのため、キャリア初期はトラック競技で経験を積み、脚を鍛えてから、より世間の脚光を浴びやすく、賞金や給料も得られやすいロードへ転向する選手が多いのではないかと推測している。

シクロクロス、MTBから転向する選手は、チャレンジ精神に溢れている選手が多そうだ。
そのため、高いモチベーションを持ってロード競技に打ち込んでくれることだろう。

新しい若手選手が台頭した際には、その選手のバックボーンも調べてみると面白いかもしれない。

本記事は、適宜修正していこうと思う。
また、ここに記載した選手以外でも、トラック・シクロクロス・MTB出身の選手(出来れば現役選手)がいたら、教えていただけると幸いである。

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