海外の情報を制するものは、サイクルロードレース観戦を制す!
と言っても過言ではないかもしれません。
海外のプロサイクリストのトップ選手であるクリス・フルームのTwitterのフォロワー数は120万人、
対して日本のトップ選手である別府史之と新城幸也のフォロワー数は共に6万7000人弱です。
その差は20倍。
これが海外と日本のサイクルロードレースファンの数の差を表していると言えます。
つまり、サイクルロードレースの情報は、ほとんどが海外にあるというわけです。
日本の大手自転車レースメディアと言える、CyclowiredさんやCyclistさんは、一時情報源として海外サイトの情報を活用しているように思えます。
むろん辻さんや、綾野さんや、砂田さんのように、現地で取材した情報に基いて書いている記事も多く、それらの記事は大変読み応えがあって、わたしもいつも待ち望んでいます。
裏を返せば、それ以外の記事に関しては我々素人でも、プロの編集部と同等の情報を知り得ることが出来る時代なのです。
何より当サイト誕生のきっかけは、このように日本語の自転車レース情報があまりにも少なかったことに起因しています。
そうして、半年ちょっと当サイトを運営して感じたことは、豊富にある海外の情報を活かすことで、サイクルロードレース観戦が10倍楽しくなる!ということです。
今回は、当サイトの運営ノウハウとも言える海外サイトの攻略法を紹介したいと思います。
メジャーからマイナーまで、レース中継を観戦したい時
今のご時世では、主にヨーロッパで放送されているライブストリーミング中継を、日本にいながら視聴することが可能となっています。
サイクルロードレースのライブストリーミング中継に関する情報をまとめたサイトがあります。
それは『Steephill.tv』です。
このサイトをこうして当サイトで紹介することを、実はためらっていました。
わたしは、節約するために今回様々な情報を紹介したいのではなく、
純粋にサイクルロードレースをより楽しむために紹介したいと考えています。
海外のライブストリーミングに頼らずとも、J Sportsやダゾーンで放送される時は、J Sportsやダゾーンで観戦しています。
日本のレース文化発展のためには、こうした有料コンテンツにしっかりお金を払って貢献することが大事だと考えているからです。
ではなぜ記事にしようと思うに至ったかと言うと、理由はただ一つです。
ダゾーンがロンド・ファン・フラーンデレンを放送しないからです。
ロンドは、プロサイクリストだけでなく、我々サイクルロードレースファンにとっても極めて重要なレースです。
そのレースを放送しないとは、さすがに看過できません。
見たいのに見れないファンを路頭に迷わせることは許しがたいです。
ゆえに、海外のライブストリーミングを使えばロンドは見れる!ということをお伝えしたいのです。
『Steephill.tv』なら、ワールドツアーレースはもちろん、HCクラスのレースもほとんど視聴することが出来ちゃいます。
でも、J Sportsやダゾーンで放送があるときは、海外ストリーミングを使わずに見て欲しいなと思います。
これは当サイトからのお願いでもあります。
話が逸れましたが、早速ロンド・ファン・フラーンデレンを見るための手順を紹介します。
まずは、『Steephill.tv』にアクセスします。
もうすぐロンドが開催されるので、ページの上部に『Tour of Flanders』の文字があるはずです。
ちなみに、オランダ語表記のロンド・ファン・フラーンデレンを、英語表記にすると『ツアー・オブ・フランダース』となります。
もしくは、ページを下にスクロールしていくと、右のサイドバーに『Cycling Classics 2017』という枠があります。
そちらにある『Tour of Flanders』のリンクからでもOKです。
すると、『Tour of Flanders 2017 Live Dashboard』というページが表示されます。
ここには、ロンドに関する情報やWebサイトの記事がまとめられたリンク集のようになっています。
このページを下の方にスクロールしていくと、『Live Video Streaming and TV Coverage』という段落が見つかります。
『Live Video』と書かれたリンクが、各ライブストリーミングへの入り口となります。
ヨーロッパでは、ベルギーの『Sporza』や、ヨーロッパ全体のスポーツ中継網である『Euro Sport』、イタリアの『Rai』というように、様々なスポーツ中継メディアがあります。
特定の言語を理解出来る人は、お好みの言語の国の放送を。
英語もオランダ語もイタリア語もさっぱりわからない人は、色々試してみて、繋がりやすさや画質で選ぶといいかなと思います。
そして、実況の言葉が全く分からない人向けに、『サイバナラジオ』を開設しようと考えました。
なお、これらのライブストリーミングは、それぞれの放送局のWebサイト上で公開されているオフィシャルなライブストリーミングです。
たまに、Youtubeやニコニコ動画等で転載している動画を見かけますが、それらは著作権違反です。
わたしはスポーツ中継文化の保全のためにも、オフィシャルなライブストリーミングを視聴することが、とても大事だと考えています。
海外のサイクルロードレースニュースを知りたい時
海外のスポーツメディアは、地の利を活かして、選手に直接インタビューをした記事や、レースが終わってすぐに選手のコメントを含めたニュースなどアップされることが特徴です。
とくに選手のコメントは、サイクルロードレースの一次情報と言える重要な情報源なので、海外メディアの使い方を知っておくことで、レース知識の幅が大きく広がります。
わたしがよく閲覧しているサイトは、
・『Cycling News』
・『Velo News』
の2つです。
他にも『Cycling Weekly』や『Cycling Today』もたまに閲覧しますが、Cycling newsとVelo Newsだけでも十分な情報量があります。
どのような記事があるかと言うと、例えば『Andrew Talansky: Haters gonna hate』という記事を紹介します。
これはアンドリュー・タランスキーにインタビューした記事なのですが、ボリュームがめちゃくちゃあります!
タランスキーが病気で苦しんでいたこと、総合上位を狙うプレッシャーに押し潰されそうだったこと、と言ったなかなかディープな告白が含まれていて、もはや一つのドキュメンタリー映画を見ているかのような読み応えがありました。
このような骨太なインタビュー記事や、決して有名ではない選手にもスポットをあてた記事は、とても貴重で面白いです。
ただし、わたしは英語が得意ではありません。
簡単な単語は読めても、複雑な熟語や文法は全くわかりません。
というか自力ではほとんど理解できません。
そこで活用するツールは、Google翻訳です。
Google翻訳と言っても、Googleが提供しているブラウザである「Chrome」で英語のページを表示した時に、「これは英語のページです。翻訳しますか?」とページ上部に表示される機能を使って、ページそのものを翻訳する機能ではありません。
Google翻訳のWebページにて、直接本文を入れて翻訳することをおすすめします。
すると、かなり正確な日本語訳を表示してくれます。
細かいところではよくわからない文章になっていることもありますが、おおよその意味を把握するには十分なレベルです。
このように、読みたい記事があったらGoogle翻訳を使って、わたしは読んでいます。
スマホからでは、Webサイトの文章をコピーしてGoogle翻訳に貼り付ける作業が難しいので、PCでの閲覧をおすすめします。
細かい意味がよくわからない部分は、自力で英文を読んで解明したいので、基本的に英語のWebサイトしかチェックしていません。
フランス語がわかる方は『レキップ』、オランダ語がわかる方は『ヘット・ニュースブラッド』、イタリア語がわかる方は「ガゼッタ・デロ・スポルト」などチェックしているようです。
選手の情報を調べたい時
あの選手は通算何勝しているのか?
この若手選手の脚質は何なんだろう?
ということが知りたい時におすすめなのが、『Pro Cycling Stats』です。
あまりにも神サイトなので、わたしはほぼ毎日チェックしています笑
選手のデータだけでなく、レースの細かいリザルト、スタートリスト、コースマップなどサイクルロードレース観戦に必要な情報が全て揃っています。
レースの予習には欠かせないサイトです。
そして、もう一つ地味に役に立つサイトは『Wikipedia』です。
ここでも海外版の『Wikipedia』を活用します。
日本語のページからでもいいのですが、PCで表示しているWikipediaの各ページの左下には言語が選べるゾーンがあります。
自転車レースファンの人口が多い言語のページは、日本語版のページに比べて情報量が多いです。
どうしても気になる選手に関しては、英語、フランス語、オランダ語、スペイン語あたりはチェックしてみるといいかもしれません。
最終手段は、海外の情報に詳しい人のTwitterをフォローする
Twitterも情報の宝庫です。
#jspocycle のハッシュタグでコメントしている人もそうですし、ハッシュタグをつけていないけど、物凄く貴重で有用な情報を呟いている人も多いです。
中には、海外に現地観戦に行ってしまうような強者や、一つのレースで全選手のサインをコンプリートするような凄まじい人々がいます。
世の中は本当に広いなと感じる瞬間です。
さすがにここで、おすすめのユーザーを紹介するわけにはいかないので、わたしのTwitterから、わたしのフォローしている人を辿ってもらえれば、少しは参考になるのかなと思います。
まとめ
今自分が持っているノウハウのほとんどを、ここに書いたつもりです。
語学力がある方が圧倒的に有利ですし、自分以上に海外のレース情報収集がうまい人はたくさんいます。
ですが、語学力が無くともGoogle翻訳の精度がとても高くなっているので、以前に比べれば格段に海外の情報を取得しやすくなっています。
J Sportsによるレース中継が減った以上、こうした工夫をしながら楽しんでいくことが大事なのではないかと思っています。
わたしも、海外のWebサイトで得た情報をTwitterで発信していきたいと思います。
良かったら、わたしのTwitterもフォローしてみてください。
サイクルロードレースを共に楽しんで行きましょう!
こんな方法がありますよ、ということで。
海外の放送局の殆どは、自国からのアクセスでしか公式のストリーミング映像を見られません(Eurosportが代表的な例)。そこで、公式配信を見られる国の人が、ある方法で映像を横流しして、世界中で見られるようにしていました。これが野良ストリーミングとかpirates feedと呼ばれるものです。ところがこれ、法律に触れるか触れないかギリギリという問題があるんですね。だから、野良な配信元が突然消えてしまう可能性も考えられます。
そこで、ここ2〜3年くらいの流れだと思いますが、それより効率的なVPNという方法がありますよという話題が、INRNGというサイトに出ていました。
http://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=auto&tl=ja&u=http%3A%2F%2Finrng.com%2F2015%2F03%2Ftv-pirate-feeds-vpn%2F
(↑Google翻訳の文章がわりと正確でちょっと驚きました)
私もこの方法を使っています。現地のTV中継の雰囲気が直接わかるのが結構面白いです。
バスク一周においでよさん
VPN接続ですか〜!
ロンドは、準備不足で出来なさそうですが、明日からのバスク一周レースで試してみたいと思います。
情報ありがとうございます!
(Googleの進化すごいですよね。)
いつも楽しみに見させていただいております。
自分もロンド放送・配信なしにガッカリの組なのですが、権利について
ロンドオフィシャルサイトでのBroadcaster一覧のAsiaのところに「JSPORTS」とあります。
なんでDAZNやらないの~と思っていたのですが、DAZNだけを悪者にするのも違うのかも
と思い、コメントさせていただきました。
(ちなみにhttp://www.rondevanvlaanderen.be/en/rvv/elite-men/information の下部Broadcasting worldwide
内に記載があります)
はじめましてさん
ご指摘のとおり、ダゾーンだけを悪者にしてはいけませんね。
ロンドを放送しないことは許しがたいですが、わたしはこれからも会員を続けて、ダゾーンの進化を待ちたいと思っています。
そのためにも、まずは直近のレースで、ファンが離れていくことのないように何か手を打ちたかったのです。
J Sportsさんも、ダゾーンの攻勢を受けて、来年以降は何かしらの対策を打ってくれると信じてます。
オンデマンド月額1800円のお値段据え置きで、コンテンツだけ減る自体は、さすがにユーザの反感を招きますからね…。
Steephillは広告を消していくのが結構面倒ですが
某動画最大手のLiveでも海賊中継やってるので英語行ける人はおすすめ。
匿名さん
そうですね。
今、いろいろ試していますが、今回は某動画最大手のLiveが一番見やすいかもしれません。