サイバナ

これからサイクルロードレースの話をしよう。略して『サイバナ』。サイクルロードレースのレース結果やコラムなど、お届けします。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2016

ブエルタ・ア・エスパーニャ2016 全コースプレビュー

2016/08/24

8月20日(土)に、今年最後のグランツールである『ブエルタ・ア・エスパーニャ』が開幕します。

毎年『ツール・ド・フランス』以上にスペクタクルな展開となり、非常に見応えのあるレースです。

今年のコースプレビューをつくりました。

データ等は、すべて以下の公式サイトから引用しています。

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

各ステージのコースプロフィールや、主要な山岳の断面図、見どころを紹介しています。


目次

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ブエルタ・ア・エスパーニャ2016

ブエルタ2016 コースルート

8月20日(土)第1ステージ バルネアリオ・デ・ライラス〜パルケナウティコ・デ・カストレロ・デ・ミーニョ 27.8km(チームTT)

ブエルタ2016 第1ステージ

2016年のブエルタはスペイン北西部、ガリシア地方で開幕します。

第1ステージは、恒例のチームタイムトライアル(TTT)です。2013年大会以来の、30km近い距離を走ります。

ほとんど高低差のないコースなので、強いTTスペシャリストを揃えているチームがタイムを稼ぐことになりそうです。

総合狙いのチームも、TTTでタイムを落とさないために、ルーラーやTTスペシャリストをある程度揃える必要があります。メンバー構成にも注目です。

この日、最も速いタイムを叩きだしたチームの先頭でゴールした選手が、栄えあるマイヨロホに袖を通すこととなります。

8月21日(日)第2ステージ オウレンセ〜バヨナ 160.8km

ブエルタ2016 第2ステージ

ブエルタでは数少ないスプリンター向けのステージです。

途中、標高790m地点まで登る3級山岳が登場しますが、レース中盤ということもあって、スプリンターたちへの影響は少なく済むことでしょう。

残り20km地点に中間スプリントがあり、残り10km地点で小さな丘があります。

逃げ集団にとっては、この丘をうまく活かすことが出来れば、逃げ切りのチャンスもわずかにあるかもしれません。

しかし、ゴール前は完全にフラットであるため、集団スプリント勝負となる公算が高いです。

8月22日(月)第3ステージ マリン〜ドゥンブリア/ミラドル・デ・エサロ 176.4km(山頂)

ブエルタ2016 第3ステージ

第3ステージは、早くもスプリンターたちにとって優しくないステージとなります。今大会、最初の頂上ゴールです。

3級山岳2つ、2級山岳1つが登場し、一つ一つの距離は短いながらも非常にタフな登りとなっています。

ブエルタ2016-03-02

フィニッシュ地点は3級山岳の登りです。残り1.5kmから250mほど一気に登るので、平均勾配16%の激坂です。

また、海岸沿いのコースのため、海から強く風が吹く区間も登場するため、横風による集団分断にも気をつけなければなりません。

総合狙いのチームにとって、気が抜けないステージとなりそうです。

8月23日(火)第4ステージ ベタンソス〜サンアンドレス・デ・テイシド 163.5km(山頂)

ブエルタ2016 第4ステージ

連日の頂上ゴールとなっています。

ゴール地点の2級山岳Mirador Vixia de Herbeiraは、非常に美しくカラフルな風景なので、景色にも注目です。

最後の峠は登坂距離11.2キロ、平均勾配4.8%となっていますが、登ってから1回下ってまた登る構成になっています。

ブエルタ2016 第4ステージ ゴール前

ゴール前残り4km地点から、平均勾配7.5%の登りを経て、フィニッシュです。

連日の山頂フィニッシュであるため、総合狙いの選手たちの調子の良し悪しが現れるステージとなるかもしれません。

8月24日(水)第5ステージ ビベイロ〜ルーゴ 171.3km

ブエルタ2016 第5ステージ

スプリンター向けのステージです。レース途中に、海岸線から離れ内陸へと向かいます。

途中3級山岳が登場しますが、登坂距離11.8km・平均勾配3.6%と、それほど厳しいものではなく、平坦なステージに加えられたスパイスになっています。

2度目の集団スプリント勝負になることでしょう。

8月25日(木)第6ステージ モンフォルテ・デ・レモス〜ルイントラ/リベラサクラ 163.2km

ブエルタ2016 第6ステージ

登場するカテゴリー山岳は2級山岳1つのみですが、カテゴリー山岳でない上り坂が多数登場します。

2級山岳Alto de Alenzaの登りは厳しく、集団を破壊する可能性があります。

この山岳を含む、ラスト70kmの区間は非常に風が強く、またラスト1kmの区間は道幅が狭くなっています。

逃げ切りが決まりやすく、タイム差がつきやすいステージ構成になっていると言えましょう。

2級山岳でいかにアシストを減らすことなく、後半の強風区間を無事に乗り切れるかどうかが一つのポイントとなりそうです。

8月26日(金)第7ステージ マセダ〜プエブラ・デ・サナブリア 158.5km

ブエルタ2016 第7ステージ

ブエルタ開幕から1週間が経つこの日は、ポルトガルとの国境沿いを走りながら、ガリシア州を離れて、カスティーリャ・イ・レオン州へ入ります。

風の強い地域のため、勇敢なライダーは逃げを試みることでしょう。

ラスト18.5kmは長いダウンヒルであるため、逃げ集団は3つ目の3級山岳の手前までには捕まえておきたいところです。

しかし、3級山岳3つとはいえ、アップダウンの激しいステージとなっているため、ピュアスプリンターたちは最後まで生き残ることは難しいと思われます。

逃げが決まるか、生き残った登れるスプリンターたちによる集団スプリントなることでしょう。

8月27日(土)第8ステージ ビジャルパンド〜ラ・カンペローナ/バジェ・デ・サベロ 177km(山頂)

ブエルタ2016 第8ステージ

このコースプロフィールを見た時に、主催者の心意気を感じました。

完全なフラットコースを思わせておいて、最後の最後で1級山岳ラ・カンペローナへの登りが突如登場するレイアウトです。

Stage 8 Villalpando La Camperona. Valle de Sabero La Vuelta 2016

平均勾配8%、最大勾配25%に達する非常に厳しい登りです。ゴール前の2kmほどは、平均勾配15%以上あります。

今大会最初の本格的な山岳バトルが見られることでしょう。

8月28日(日)第9ステージ システィエルナ〜オビエド/アルト・デル・ナランコ 165km(山頂)

ブエルタ2016 第9ステージ

ブエルタの舞台は、カスティーリャ・イ・レオン州からアストゥリアス州へと移っていきます。

序盤の2級山岳を越えると長いダウンヒルが待っていますが、ラスト50kmは立て続けに5つの登りが登場します。

最後は2級山岳への頂上ゴールとなっていて、登りに強いパンチャーが逃げ切り勝利を狙ってアタックをしてくることでしょう。

非常に厳しいステージではありますが、翌日に待ち受けるラゴス・デ・コバドンガの序章でしかありません。

8月29日(月)第10ステージ ルゴネス〜ラゴス・デ・コバドンガ 188.7km(山頂)

ブエルタ2016 第10ステージ

ブエルタ前半戦、最大の山場となる超級山岳ラゴス・デ・コバドンガへの長い長いステージです。

ブエルタ第10ステージ 1級山岳

その前に、ラスト40km地点に登場する1級山岳フィトピークは登坂距離6.2km・平均勾配7.8%の登りがあります。

ブエルタ第10ステージ 超級山岳

超級山岳ラゴス・デ・コバドンガは、登坂距離12.2km・平均勾配7.2%となっています。ゴール直前は最大斜度17.5%の激坂となっています。

マイヨロホ争いも、ここで本格化してくることでしょう。

8月30日(火)休息日

8月31日(水)第11ステージ コルンガ/ムセーオフラシコ〜ペーニャカバルガ 168.6km(山頂)

ブエルタ2016 第11ステージ

休息日を明けて、アストゥリアス州からカンタブリア州の州都サンタンデールにほど近い、ペーニャカバルガへとフィニッシュするステージです。

Stage 11 Colunga. Jurassic Museum Peña Cabarga La Vuelta 2016

ペーニャカバルガは、最大勾配19%に達する距離5.6km・平均勾配9.8%の非常にパンチ力のある登りです。

とにかく斜度がキツい登りであるため、ファンにとっては至近距離でクライマーたちの戦いを見ることが出来ることでしょう。

9月1日(木)第12ステージ ロス・コラレス・デ・ブエルナ〜ビルバオ 194.8km

ブエルタ2016第12ステージ

早くもカンタブリア州を抜け、バスク州最大の都市・ビルバオへとゴールするステージです。

カテゴリー山岳は4つ登場します。

最初の1級山岳『Pto. de las Alisas』は、距離10km・平均勾配6.0%です。

ラスト2回登ることになる2級山岳『Alto El Vivero』は、距離4.2km・平均勾配8.5%と、短いながらに傾斜のキツい登りとなっています。

2回登り切ったあと、ダウンヒルをこなしてフィニッシュする構成です。

逃げ切りを決めやすいステージとなるため、大人数の逃げ集団が形成されることが予想されます。

9月2日(金)第13ステージ ビルバオ〜ウルダクス・ダンチャリネア 213.4km

ブエルタ2016第13ステージ

今大会で最も長い距離を走る一日となります。

4つの3級山岳を越えると、スペインを離れフランスへと入ります。そして、フランスとの国境境の街であるウルダクス・ダンチャリネアへとフィニッシュするステージです。

総合系のチームにとっては、翌日のクイーンステージでの大決戦に備えて体力温存したいステージとなりそうです。

9月3日(土)第14ステージ ウルダクス・ダンチャリネア〜オービスク 196km(山頂)

ブエルタ2016第14ステージ

今大会で最も厳しいクイーンステージです。

スタート直後からフランス領内に入り、3つの1級山岳に加え、超級山岳オービスク峠の山頂へとフィニッシュし、合計獲得標高は4800mに達します。

Stage 14 Col Inharpu

最初の1級山岳『Col Inharpu』は、距離11.5km・平均勾配7.1%です。

Stage14 Col du Soudet

続く1級山岳『Col du Soudet』は、距離24km・平均勾配5.2%と、延々と登り続ける長い登りです。

総合系のチームは、アシスト選手を極力減らされないように、集団のスピードをコントロールしたいところです。

Stage 14 Col de Marie-Blanque

3つ目の1級山岳『Col de Marie-Blanque』は、距離9.2km・平均勾配7.5%ですが、後半の4kmほどは平均勾配10%近くに達する厳しい登りです。

Stage 14 オービスク峠

最後は超級山岳『オービスク峠』です。距離16.5km・平均勾配7.1%の登りです。

マイヨロホ争いは加熱し、決定的なタイム差がつきかねないコースレイアウトです。

これだけの見応えあるステージを、しっかりと土曜日に持ってくるあたりも、さすがだなと感じました。

9月4日(日)第15ステージ サビニャニゴ〜サジェント・デ・ガジェゴ/アラモンフォルミガル 118.5km(山頂)

ブエルタ2016 第15ステージ

フランスでの激戦の翌日は、最終日ステージ・TTを除くと最も距離が短いステージです。

距離が短いから楽かと言うと、決してそのようなことはなく、むしろ非常に厳しく神経を張り詰める必要のあるステージとなると思われます。

短い距離の中に、3つのカテゴリー山岳があり、総合上位を狙う選手・逃げ切りを狙う選手たちはハイスピードでレースを展開することになることでしょう。

すると、タイムカットの時間も早くなるため、スプリンター系・ルーラー系のアシスト選手たちも、タイムカットの目にあわないよう必死で走る必要が出てくるからです。

Stage 15 Sallent de Gállego. Aramón Formigal

最後の1級山岳『Sallent de Gállego. Aramón Formigal』の登りは、距離14.5km・平均勾配4.6%ですが、途中下り基調の区間もあるため、登っている最中の勾配はプロフィール以上に厳しいものになると思います。

9月5日(月)第16ステージ アルカニス〜ペニスコラ 156.4km

ブエルタ2016第16ステージ

激しい山岳ステージでの争いも一段落つき、アラゴン州からバレンシア州へと向かうステージです。

久々にスプリンターたちに活躍の場が与えられるステージとなりそうです。

どれだけのスプリンターたちが生き残っているかにもよりますが、集団によるスプリント勝負が見られることになるでしょう。

9月6日(火)休息日

9月7日(水)第17ステージ カステリョン〜ルセーナ/カミンス・デル・ペニャゴロサ 177.5km(山頂)

ブエルタ2016第17ステージ

カテゴリー山岳4つ、最後は1級山岳の山頂フィニッシュと、よくある山岳ステージに見せかけた凶悪ステージです。

Stage 17 Castellón Llucena. Camins del Penyagolosa La Vuelta 2016

ルセーナへと登る1級山岳の正体は、距離3.8kmながら最大斜度22%・平均勾配12.5%という、グランツールには非常に珍しいほどの激坂が待っています。

並大抵のパワーでは、蛇行もやむを得ないほどの厳しい登りでは、総合上位を目指すライダーたちによる激しいバトルが繰り広げられることでしょう。

9月8日(木)第18ステージ レケナ〜ガンディア 200.6km

ブエルタ2016第18ステージ

平坦ステージに分類されていますが、前半はアップダウンの激しいコースになっています。

後半は、なだらかな下り基調のコースとなり、最後は集団スプリントの期待が持てるステージ構成になっています。

果たして、どれだけのスプリンターが生き残っているのか、また最終週を迎えて各チームの疲労も溜まってくる頃です。

逃げ集団による逃げ切り勝利も十分にあり得るコースレイアウトと言えましょう。

9月9日(金)第19ステージ サビア〜カルプ 37km(個人TT)

ブエルタ2016第19ステージ

いよいよ大詰めを迎えた第19ステージは個人タイムトライアルです。

ほとんど平坦基調の37kmとなっているため、激坂は得意でも独走の苦手な総合系クライマーにとって試練の1日となるかもしれません。

このTTがあるため、激坂で大きく遅れを取った独走力の高い総合系ライダーにも、逆転のチャンスがあります。

しかし、この日で全てが決するわけではありません。

翌日に、最終決戦となる超級山岳アルト・デ・アイタナへの山頂フィニッシュのステージが待っているのです。

9月10日(土)第20ステージ ベニドルム〜アルト・デ・アイタナ 193.2km(山頂)

ブエルタ2016第20ステージ

3週間に渡る長き戦いも、この日で決着がつきます。

2級山岳4つ、そして超級山岳への頂上フィニッシュとなる193kmのコースは、ただただ厳しいレイアウトと言えましょう。

Stage 20 Benidorm Alto de Aitana. Air Force Squadron La Vuelta 2016

最後の『アルト・デ・アイタナ』の登りは、距離21km・平均勾配5.9%です。

登りの序盤の勾配はそれほどキツくないものの、標高が上がるにつれ傾斜が厳しくなります。

泣いても笑っても、この坂が最後のチャンスです。

第20ステージを終えて、赤いジャージに身を包んでいる選手が、2016年のブエルタの勝者となるのです。

9月11日(日)第21ステージ ラス・ロサス〜マドリード 104.1km

ブエルタ2016第21ステージ

あまりにも厳しすぎる3週間を無事に乗り越えた選手たちが、マドリードへと凱旋します。

前半は祝福ムードでゆったりとレースは進行し、マドリード市街地の周回コースに入ってから本格的なレースが始まります。

集団スプリント勝負に持ち込まれる可能性が高いです。

選りすぐりの登れるスプリンターたちによる最後のハイスピードバトルを経て、2016年のブエルタの幕が閉じます。

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