アレクサンドル・ジェニエ(フランス、FDJ)が、ラストの激坂を根性で登り切り、逃げ切り勝利しました。
ステージ2位のルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター)がマイヨロホを獲得しています。
コースプロフィール
今日の逃げは7名
ガティス・スムクリス(ラトビア、アスタナ)
アレクサンドル・ジェニエ(フランス、FDJ)
ピーター・シェリー(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
シモン・ペロー(スイス、IAMサイクリング)
ジェローム・クザン(フランス、コフィディス)
リュトガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
ダビ・アローヨ(スペイン、カハ・ルラル)
この中で最もタイムがいいのが、トップから1分19秒遅れのシェリーです。
5分程度のリードを保ちながら、レースは進みます。
山岳ポイント
レース中盤に訪れる、最初の3級山岳では、逃げ集団からペローが飛び出しました。
独走状態で、3級山岳を先頭通過します。
そのままの勢いで、後ろの逃げ選手たちを待たずに、単独行を開始。
一気に2級山岳も先頭通過しようという目論見でして、1分以上のリードを築いて2級山岳の登りを開始します。
ところが、追走集団からジェニエとシェリーが、ペローを追いつきます。二人のペースに、ペローはついていけずに脱落。
ずっと登りで引き続けたジェニエが、頂上寸前でシェリーに先行されるものの、ギリギリで滑り込んでジェニエが先頭で5ptsを獲得し、マイヨモンターニャを確定しました。
山頂を越えた下り坂を利用して、遅れてたペローがジェニエとシェリーに追いつきました!
追いつくために、かなり足を使ったと思われますが、ジェニエとシェリーと協力しながら、3人で綺麗にローテーションを回して逃げ切り勝利を目指します。
一方、メイン集団は2級山岳の登りでペースアップを図り、逃げとの差を詰めます。このペースアップによって、ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)が集団から脱落してしまいました。
残り12kmで、逃げの3人とのタイム差は3分30秒となっています。
残り7km地点で、ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)が激しく落車してしまいました。
アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ)と、逃げていたスムクリスがメイン集団に引き戻そうとアシストします。
ゴール前の激坂を制したのは…
平均勾配16%、最大勾配は30%に達するという噂もある、超激坂の登りが始まります。
Así está ahora mismo la subida al Mirador!! #PasaLaVuelta #LV2016 pic.twitter.com/w9qOH8UF6F
— Vuelta a España (@lavuelta) 2016年8月22日
逃げ集団が登り始めると、最初にペローが脱落します。
すると、ジェニエがアタックし、シェリーを置き去りにして一人で登って行きます。
2分ほど遅れて、メイン集団も登り始めます。
ルーベン・フェルナンデス(スペイン、モビスター)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)の3名が集団の先頭に立ち、エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)がついていくという展開です。
一度は遅れたように見えたクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)がこの小集団に追いつくと、ルーベン・フェルナンデスが飛び出して行きます。
このまま、先頭はジェニエが振り絞りながらゴール!
2位が21秒遅れで、ルーベン・フェルナンデス。マイヨロホを獲得しました!
そしてバルベルデ、フルーム、チャベスの3名が同着で26秒遅れ。キンタナは32秒遅れ。
アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)は54秒遅れ、その他の総合狙いの選手たちは1分前後の遅れをとってしまいました。
大きく遅れてしまったのは、ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ)が2分2秒遅れ、ピエール・ロラン(フランス、キャノンデール)は8分以上のタイム差がつきました。
落車したロペスモレーノは、完走が確認出来ていません。集団復帰のアシストをしていたゼイツとは一緒にゴールしていないようで、仮に完走していても15分以上遅れているかもしれません。
また、ワレン・バルギル(フランス、ジャイアント・アルペシン)が、副鼻腔炎のため、途中リタイアとなっています。
ジェニエがジャージ2枚獲得、マイヨロホはルーベン・フェルナンデスに移動
ステージ優勝に加えて、マイヨモンターニャ・マイヨプントスの2枚のジャージを獲得しました。
ルーベン・フェルナンデスが初のマイヨロホを獲得し、スペイン人の手にレッドジャージが渡りました。同時にマイヨコンビナータも獲得しています。
独走して山岳ポイントを獲得したり、一度は千切られましたが気合いの走りで先頭に追いつくなど、盛り上げる走りを見せてくれたペローが敢闘賞を獲得しました。
第4ステージも頂上フィニッシュ
勝負どころは、終盤の2級山岳です。
登って、下って、また登るというコースになっているため、平均勾配以上に厳しい斜面が待っています。
総合上位陣から総合下位の選手までタイム差が開いてきているので、今日のステージのように逃げ切りが決まる可能性も十分にあります。
逃げ切り勝利を事前に予想するのは、非常に困難なことなので、明日はルーベン・フェルナンデスからマイヨロホが移動するかどうか予想したいと思います。
ズバリ、アレハンドロ・バルベルデがマイヨロホを獲得すると予想します!
明日のラストの登り坂では、バルベルデ・フルーム・チャベスらに大きなタイム差がつくことはないと思うので、ルーベン・フェルナンデスは本来の山岳アシストの役割を果たして、総合2位のバルベルデがマイヨロホを獲得すると思います。
ハラハラドキドキする逃げ切りの展開を期待したいところです。