グランツール初出場、23歳のリリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)が逃げ切り、ステージ優勝を飾りました。
ステージ2位に入ったダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシング)がマイヨロホを獲得しています。
コースプロフィール
今日の逃げは21名
ダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシング)
エンリコ・バッタリン(イタリア、ロットNLユンボ)
アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン、アスタナ)
ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
チャド・ヘイガ(アメリカ、ジャイアント・アルペシン)
アクセル・ドモン(フランス、AG2R)
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)
ゼネク・スティバル(チェコ、エティックス・クイックステップ)
ベンジャミン・キング(アメリカ、キャノンデール)
ピエール・ロラン(フランス、キャノンデール)
ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)
メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ)
ローレンス・ウォーバス(アメリカ、IAMサイクリング)
マルセル・ヴァイス(スイス、IAMサイクリング)
ツガブ・グルメイ(エチオピア、ランプレ・メリダ)
ステファン・ロゼット(フランス、コフィディス)
チェーザレ・ベネデッティ(イタリア、ボーラ・アルゴン18)
スコット・スウェイツ(イギリス、ボーラ・アルゴン18)
ハイメ・ローソン(スペイン、カハ・ルラル)
アンヘル・マドラソ(スペイン、カハ・ルラル)
リリアン・カルメジャーヌ(フランス、ディレクトエネルジー)
という21名で逃げています。
レース序盤には、新城幸也(ランプレ・メリダ)も逃げに乗ろうと試みたそうですが、ユキヤは乗れず、チームメートのグルメイが逃げに乗りました。(チームとしては成功)
逃げメンバーの中で最も総合成績が良いのが、アタプマで1分35秒遅れの総合14位となっています。
アタプマは2016年ジロ・デ・イタリア総合9位となったくらい、山を登れる選手であるため、メイン集団もこの逃げを完全に泳がすことはせず、4〜5分以内のタイム差でコントロールしています。
チームリーダーのワレン・バルギルがリタイアしたジャイアント・アルペシンは、逃げに2人の選手を送っています。しかし、アルントはスプリンタータイプであるためか、途中で逃げ集団から落ちてしまいました。
ピエール・ロランは、総合で11分44秒差の114位であるため、総合狙いからステージ優勝狙いに切り替えたようです。
残り40kmを切ってくると、逃げ集団からアタックが活性化
ドモンのアタックを皮切りに、逃げ集団が活性化します。
総合上位のアタプマを切り離したいという狙いと、終盤の山岳に強い選手を千切りたいという二つの目的があるように思えます。
アタプマは、アタックに対して集団後方に待機して是が非でも先行したいという感じではなく、力を溜めながらラストの登りに挑みたいという意図を感じます。
残り30kmでメイン集団とのタイム差は5分、残り20kmで5分30秒と徐々に差が開いています。
ドモン、デヘント、キング、グルメイ、マドラソあたりが代わる代わるにアタックを仕掛けて行きますが、集団に差をつけるには至っていません。
そして、中間スプリント地点を越えた残り14km地点あたりで、ドモンがまたアタックを仕掛け、今度は集団と差をつけることに成功しました。
メイン集団では、それまで集団牽引を担っていたモビスターに代わり、ティンコフ、チームスカイ、オリカ・バイクエクスチェンジが協力しながらペースアップして逃げとの差を一気に詰めて来ました。
残り10kmでタイム差は4分10秒です。
2級山岳の登り
ドモンの逃げは、一旦吸収されると、カウンターでカルメジャーヌがアタックします。
ロランが追いかけますが、追いつくことが出来ず、カルメジャーヌとの差は開くばかりです。
残り4kmでメイン集団との差は3分30秒です。
ロランが追走集団に追いつかれたところで、アタプマがアタックし、単独でカルメジャーヌを追います。
アタプマにゼイツとキングが追いつき、残り1km地点では、カルメジャーヌから約30秒遅れです。
カルメジャーヌは見事にリードを守って、そのままフィニッシュ!初グランツールにして、いきなりステージ優勝をあげました。
2位は15秒遅れでアタプマです。
一方メイン集団では、モビスターがアシストを使いきってペースアップをして、各チームのエース級の選手のみに絞られた集団が、そのまま2分6秒遅れでフィニッシュしました。
この結果、マイヨロホはアタプマが獲得しました!
第5ステージは貴重なスプリントステージ
あまり信用できないコースプロフィールを見る限りでは、ラスト2km地点の手前に、わりとパンチ力のある登りが控えているようです。
この登りがスプリンターに与えるダメージの如何では、逃げが決まる展開も考えられます。
ということで、わたしのステージ優勝予想は、ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トレック・セガフレード)です!
別府史之(日本、トレック・セガフレード)の活躍も見たいので、トレック・セガフレードが中心に逃げ集団を吸収し、集団スプリント勝負になると予想します。