ヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)が、レース終盤に逃げ集団からアタックを決め、単独で逃げ切り勝利を飾りました。
総合勢は30分以上遅れてフィニッシュし、総合タイムに変動はありませんでした。
今日の逃げは12名
ミヒャエル・ゴーグル(オーストラリア、ティンコフ)
ダニーロ・ヴァイス(スイス、BMCレーシング)
ガティス・スムクリス(ラトビア、アスタナ)
トム・スタムスナイデル(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
セルゲイ・ラグティン(ロシア、カチューシャ)
イェーレ・ウェレイス(ベルギー、ロット・ソウダル)
イブ・ランパート(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
ベガールスターケ・ラーンゲン(ノルウェー、IAMサイクリング)
ヴァレリオ・コンティ(イタリア、ランプレ・メリダ)
ステファン・ロゼット(フランス、コフィディス)
チェザーレ・ベネデッティ(イタリア、ボーラ・アルゴン18)
ロメン・カルディ(フランス、ディレクトエネルジー)
の12名です。
この逃げ集団は、スタートして19km地点で飛び出しまして形成されました。
総合上位チームはこの逃げを容認しましたが、逃げ集団に選手を送り込めなかったトレック・セガフレードとFDJが、再び吸収しようとメイン集団をコントロールします。
24km地点でタイム差17秒と、なかなか捕まえきれないところで、トレックとFDJは逃げ集団を追いかける脚を緩めました。
29km地点で1分10秒、32km地点で2分40秒、35km地点で4分40秒と一気にタイム差が広がりました。
メイン集団はモビスターがコントロールしていますが、今日は完全に休憩モードで、逃げ集団とのタイム差はどんどん広がって、最大22分程度まで開きました。
山岳賞はラグティンが確定させる
4つある3級山岳の全てをラグティンが先頭通過し、12pts獲得し、計22ptsとなりました。
この結果、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)の21ptsを上回り、マイヨモンターニャを確定させました。
レースは終盤に入ります。
逃げ集団でアタックが続発
残り30km地点で、ロセットのアタックを皮切りに、逃げ集団の協調体制が崩れて、アタックが活性化します。
残り21km地点で、コンティがアタックを仕掛けると、集団は崩壊します。
コンティに追いついた選手を振り切らんと、更にアタックを仕掛けると、単独で抜け出すことに成功します。
残り13km地点で追走集団と40秒差まで開きます。
追走は、ゴーグル、ヴァイス、ラーンゲン、ラグティン、ランパートの5名です。
追走の5名はローテーションを回していますが、コンティ1人に対して全く差を詰めることが出来ません。
その後、登りに入ってもコンティのペースは落ちずに、残り5km地点で54秒のリードを築きます。
コンティは力強くペダルを回していき、その力が衰えることなく、そのまま先頭でフィニッシュしました!
キャリア最大の勝利と言える、グランツール初勝利です。レース直後には、冷たい水をがぶ飲みしていました。
後続は、2位ヴァイス、3位ラグティン、4位ゴーグル、5位ランパートという結果でした。
メイン集団は『トッププロ選手たちによるサイクリング(byサッシャさん)』をしながら、30分以上遅れでフィニッシュしました。
ラグティンが山岳賞ジャージを獲得
コンティは、2015年ツアー・オブ・ジャパン伊豆ステージ以来の勝利です。
今年のTOJで、新城幸也が復活勝利を遂げた同じステージで勝った選手、そしてチームメイトであるコンティがグランツールで勝ったことは、ユキヤにとって大いなる刺激になると思いますし、わたしたちファンもユキヤは絶対にグランツールで勝てる選手だと更なる確信を深めたことでしょう。
ラグティンが、第8ステージの勝利につづいて、マイヨモンターニャを獲得しました。
マイヨロホの授与式では、今日のレースを走ったバスク地方出身の偉大なるレーサーであるミゲル・インデュラインが記念品をキンタナに渡していました。
明日の第14ステージは今大会のクイーンステージ
3つの1級山岳に加え、最後は超級山岳オービスク峠へのフィニッシュとなる今大会最も厳しいクイーンステージとなります。
白熱する山岳賞争いの行方も気になりますが、何よりもオービスク峠で繰り広げられるであろう総合バトルが最大の見どころです。
このステージを見ずに、ブエルタを語ることなかれ!というくらい、ブエルタを象徴するステージになるのではないかと期待が高まります。
J SPORTSもレース開始から中継をしてくれるそうで、18:55から放送開始だそうです。