イル・ロンバルディア2位のディエゴ・ローザは、来季チームスカイに移籍するらしい?

61名。

イル・ロンバルディアの完走者の数だ。1チーム8名で24チーム出場していたので、192名中61名がフィニッシュラインにたどり着いた。完走率はわずか31.8%だった。

ステージレースでは、翌日のレースに備えてグルペットを形成して、ゴールを目指すが、ワンデーレースでは脱落すなわちリタイアと言っても過言ではない。

今大会では、序盤のマドンナ・デル・ギザッロの登りや、中盤のヴァルカヴァの登りで遅れた選手は完走できていなかった。

筆者が、優勝予想として激プッシュしたジュリアン・アラフィリップは、トップから18分16秒遅れの60位だった。完走者61名中60位という、優勝から限りなく遠い結果である。DEAD or ALIVEのワンデーレースでは、60位完走という結果自体に大きな意味はない。意味はないが、アラフィリップにとっては2014年のイル・ロンバルディアで途中リタイアだったので、一つ前進したと思いたい。

アラフィリップは、ゴールまで残り65km地点のサンアントニオ・アバンドナートの登りで遅れてしまった。チームメイトのダビド・デラクルスやペトル・ヴァコッチも一緒に遅れていたので、一人ではなかったが、エースナンバーを背負った男には辛い65kmのサイクリングだっただろう。

イル・ロンバルディアが恐らく今シーズン最後のレースだろう。ツアー・オブ・カリフォルニア総合優勝、初のグランツール出場、オリンピック出場と更なる飛躍を遂げたシーズンであったことは間違いない。月並みではあるが、来シーズンに期待をしたいところである。

61名中60位だったアラフィリップに対し、61名中2位だったディエゴ・ローザも来季以降の飛躍が期待される選手の一人だ。

来シーズンはチームスカイへの移籍が噂される

『アスタナでの最後のレースを勝ちたかったが、2位という結果には満足している』

と、レース後にコメントしていたローザだが、来シーズンの移籍先はまだ発表されていないが、もっぱらチームスカイへの移籍が濃厚と噂されている。

もしチームスカイに移籍するとなると、既にチームスカイからBMCレーシングへの移籍が決まっているニコラス・ロッシュ、ボーラ・ハンスグローエへ移籍するレオポルド・ケーニッヒの穴を埋めることが出来る、スカイの鉄壁山岳アシスト陣の一角を担う存在になるだろう。

それだけでなく、グランツールやステージレース以外では、クラシックレースでのエースとしての起用もあり得る。イル・ロンバルディアでの走りは、ローザのワンデーレーサーとしての素質に期待したくなるほど、見事なものだった。

アスタナは、ファビオ・アルがエースとして起用されていた。ローザいわく『ファビオは、60km地点を過ぎたあたりで、「今日は自分のために走っていいよ」と言ってくれた。彼は紳士だよ。』ともコメントしていて、レース序盤から自由に動いていいよと言われてはいたようだった。

終盤の登りで、チャベスがペースアップした時に、ローザは真っ先にアルを気にしていた。先行したチャベスたちを追いかけようとしつつも、アルを待つ選択をしていた。

自由に動いていい、とは言われつつも、チームのオーダーはアルの勝利が優先だったのではないかと思う。アシスト選手として極めて優秀なローザは、いくらエースから直接『自分のために走れ』と言われても、エースをアシストせずにはいられなかったのだろう。

結局、チームからもローザにアタックのオーダーがあったかどうかは定かではないが、単独で先行するチャベスたちを追いかけ、ブリッジに成功し、集団スプリントでチャベスに負ける結果となった。けれども終盤でも積極的にレースを動かし、最終スプリントであわや優勝という力を見せ、卓越したスタミナを持っていることを証明した。

チームスカイに移籍したとなれば、クリス・フルームのグランツール制覇がチームの第1ミッションとなるが、フルームはワンデーレースには滅多に出場しないので、そういったレースではローザや、ワウト・ポエルス、ゲラント・トーマスなどがエースを担うと思われる。

ひとまずは、ローザの移籍先に注目していきたいと思う。

Rendez-Vous sur le vélo…

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