別の意味でショッキングなニュースが飛び込んできました。2011年ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝を飾ったファンホセ・コーボが、2009・2011年のバイオロジカル・パスポートで検出された異常に基づき、UCIアンチ・ドーピング裁判所がドーピング有罪との判決を下しました。
※UCI statement on Juan José Cobo Acebo
UCIの規則に基づき、コーボには3年の出場停止処分が下されました。…といっても、コーボは2014年限りで引退しており、出場停止の実効性はほとんどありません。しかし、バイオロジカル・パスポートで異常が検出されたのが、ブエルタで総合優勝した2011年ということもあり、総合優勝は剥奪される見通しだと思われます。
この2011年のブエルタは、コーボとクリス・フルームの激闘で名高い大会です。コーボはプロコンチネンタルチーム所属で無名、フルームも当時はブラッドリー・ウィギンスを支える一介のアシストであり無名。無名同士ながら、連日マイヨロホが入れ替わるような超接戦を経て、最終的に13秒差でコーボが総合優勝を飾りました。
もし、正式にブエルタ総合優勝が剥奪となれば、フルームの繰り上がり優勝となるかどうかも気になるところです。仮に繰り上がり優勝となると、フルームは7度のグランツール総合優勝を飾ることとなり、ファウスト・コッピ、ミゲル・インデュライン、アルベルト・コンタドールと並んで歴代4位タイの記録となります。ですが、そうなってもフルームは嬉しくないでしょうし、ファンも素直に喜べるものでもないです。
個人的には、ランス・アームストロングの成績を抹消した時と同様に、繰り上げ措置はなされないのではないかと思います。それよりもなぜ、8年も経って、コーボのドーピングが発覚し有罪になったのか理由が知りたいです。
今のところ、UCIが上記プレスリリース以外に発表がないため、真相は不明です。これらの点については、続報を待ちたいと思います。