アムステルゴールドレースで歴史的な大逆転勝利を飾ったマチュー・ファンデルプールが、今年9月イギリス・ヨークシャーで開催されるロード世界選手権への出場を決定しました。さらに、10月に開催される東京五輪のマウンテンバイク競技のテストイベントへの出場も決定。日本でマチューが見られる貴重なチャンスです!
※https://www.corendon-circus.be/website/wk-news.php
※現時点で東京五輪MTB競技のテストイベントは10月6日に伊豆MTB特設コース(CSC内)で開催されること以外の詳細は公開されていません。
現在、マチューはシクロクロス、マウンテンバイク、ロードバイクの三刀流です。その三部門でオランダ国内王者に君臨し、シクロクロスは世界チャンピオンです。さらに、ロードでアルカンシェルを狙い、2020年の東京五輪ではマウンテンバイクで金メダルを狙うという、一般には理解しがたい計画を立てているバケモノです。
三部門の世界の頂点を目指すマチューの弱点は、身体が一つしかないことです。
MTB世界選手権男子エリートクロスカントリーは8月31日にカナダで開催、ロード世界選手権男子エリートは9月29日にイギリスで開催、最大の目標である東京五輪MTBクロスカントリー部門金メダル獲得に向けて重要なテストイベントは10月6日に日本で開催。1ヶ月ちょっとの間に3大陸で重要なレースをこなすことは、さすがのマチューといえども厳しい話です。
MTB世界選手権を優先すると、ロードの準備がほとんどできないままロード世界選に挑むことになります。それでは二兎追う者は一兎も得ずとなりかねないため、マチューはMTB世界選手権への出場を断念しました。
マチューはチームのプレスリリースにて次のように語っています。「MTB世界選手権に出場できないのは残念ですが、3つすべてに出場することはできません。ヨークシャーのコースは私に合っているはずなので、ロード世界選手権に集中します。それに、2020年のオリンピックはやはり自分にとって最大の目標ですから、日本でのテストイベントをぜひ体験したいです。」
ということで、マチューは8月上旬まではマウンテンバイクに集中し、8月15日開幕のアークティックレース・オブ・ノルウェー(2.HC)からロードに復帰します。さらに9月7日開幕のツアー・オブ・ブリテン(2.HC)にも出場予定で、ロード世界選に向けてコンディションを整えていく方針です。
それにしても、秋冬はシクロクロス、春はロード、夏はMTBとロードと一年中競技しているマチュー。オフという言葉は、彼の辞書には見当たらないようです。