ジロ・デ・イタリアU23(ベビージロ)第6ステージ レポート

ジロ・デ・イタリアU23、通称「ベビージロ」の第6ステージの詳細をレポートします。

超高速サバイバルステージ

道中に2ヶ所3級山岳があるのみで、細かいアップダウンのある中級山岳ステージでした。

レースはこの日も序盤は逃げが全く決まらず、超高速度を保ったまま50kmが過ぎました。

上り区間に差し掛かると、さすがに集団のペースがやや落ち着き、70km地点の3級山岳の上り区間で4人の逃げが決まりました。

上記画像の右から順番に、3分32秒遅れで総合24位ロバート・スタナード(オーストラリア、ミッチェルトン・バイクエクスチェンジ)、13秒遅れで総合2位のアレハンドロ・オソリオ(コロンビア、コロンビアナショナルチーム)、4分7秒遅れで総合26位のシーン・ベネット(アメリカ、ハーゲンズベルマン・アクシオン)、56秒遅れで総合11位のマーク・ドノヴァン(イギリス、チームウィギンス)という非常に強力なメンバーです。

逃げ切りに向けて利害が完全に一致した4人は、非常にスムーズなローテーションを見せながらメイン集団を引き離します。

そして、今大会を席巻している強豪チームの選手によって構成された逃げ集団であったため、積極的に逃げを捕まえたいチームはマリアローザを擁するSEGレーシングアカデミーのみでした。

SEGレーシングアカデミーのヤン・マース(オランダ)、イデ・シェリング(オランダ)の2人が集団をけん引するものの、4人の逃げグループとのタイム差はなかなか縮まらず、2分前後で推移していました。

最後は逃げグループ4人同士のスプリント勝負に持ち込まれ、ベネットが勝利を収めました。

ツアー・オブ・カリフォルニア第3ステージでは逃げ切ってステージ2位、第6ステージの集団スプリントで6位に入ったベネットが持ち前の実力を存分に発揮したステージ勝利でした。

メイン集団は2分25秒遅れでフィニッシュ。この結果、ステージ4位のオソリオが第4ステージ以来の総合首位に再浮上。

マリアローザのスティーブン・ウィリアムズ(イギリス、SEGレーシングアカデミー)は総合3位に後退しました。

ステージ2位のスタナードは、日本ナショナルチームを率いる浅田顕監督が「絶対に名前を覚えておくべき選手」と称するオーストラリア期待の若手ライダーです。昨年のベビージロでは総合8位に入りながらも、ワンデーレースでも度々上位に食い込むような、登坂力・スプリント力・独走力を持ち合わせた総合力が非常に高い選手です。

スタナードは「スタートから長い下り坂だったため、レーススピードは本当に速かったです。上り区間を迎える頃に、私は集団前方で位置取りしたのでアタックを仕掛けることを決断しました。最初は逃げ切れるとは思っていませんでしたが、逃げのメンバーはお互いによく協調できていたので、後続とのタイム差を維持することができました。第7・8ステージは山岳ステージなので、なるべく集団の前で走るようにして総合上位に食い込みたいです。」とレースを振り返り、今後の意気込みを語っていました。

またステージ35位の選手で7分46秒遅れとなっており、何気ない平坦気味の中級山岳ステージにもかかわらず、アベレージスピードは時速47.37kmを記録しました。あまりのハイスピードに相当数の選手がメイン集団から脱落し、タイムを失うサバイバルレースとなりました。SEGレーシングアカデミーいわく「今大会最も厳しい一日だった」と語っています。

『Super close second for Stannard on stage six in Italy』

『WILLIAMS STAYS THIRD ON GC AFTER A REALLY TOUGH DAY』

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