ドーフィネ第4・5ステージ、次代を担う国内選手の動向についてまとめました。
進化するラトゥール
『CRITÉRIUM DU DAUPHINÉ : ST4 – ROMAIN BARDET 4TH AND PIERRE LATOUR 5TH』より
クリテリウム・デュ・ドーフィネ第4ステージは、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)が上りスプリントで抜群の強さを発揮して勝利しました。
終盤の上り区間では、チームスカイのコントロールに割って入って集団を動かしつつ、自身もステージ5位に入ったピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥゼール ラモンディアル)の走りが印象に残りましたので、ラトゥールのコメントを紹介します。
「超級山岳コル・デュ・モン・ノワールの頂上を越えてからも、チームは良いポジションを確保していました。そして、最後の上りのふもとではオリバー・ナーセン(ベルギー)が良い仕事をしてくれたおかげで、素晴らしい場ポジションを確保できたのです。
自分はとんでもなく調子が良いわけではありませんでしたが、今日は勇敢に立ち向かいました。ロマン(・バルデ)のためにしっかり仕事ができたことを嬉しく思います。しかも仕事を終えた後も順位を落とすことなく、良い順位でフィニッシュすることができました。」
ラトゥールはバルデのアシストだけでなく、セカンドレースとして総合成績も狙えるような力がついてきた印象です。
ゲオゲガンハートの好アシストが光る
ドーフィネ第5ステージは、ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチーム・エミレーツ)がステージ優勝を飾り、ステージ2位に入ったゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が総合首位に浮上しました。
マーティンがアタックした残り3km地点から、メイン集団をけん引したタオ・ゲオゲガンハートが残り1km地点でトーマスを発射するまで、極めて重要な働きを見せました。
マイヨジョーヌを着るジャンニ・モスコン(イタリア)、ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド)が、集団から脱落するような厳しい展開のなかでも、ゲオゲガンハートがけん引した2kmの間は誰のアタックも許しませんでした。
ツアー・オブ・カリフォルニアでは総合優勝したエガン・ベルナル(コロンビア)のアシストとして大いに貢献しながら、自身も総合5位になっています。タイムトライアル能力も高く、ツール・ド・フランスメンバー入りに向けて猛アピールとなった一戦でした。
ドイツのジュニアネイションズカップで日野がステージ5位
『UCI JUNIOR NATIONS CUP LVM Saarland TROFEO(※全文、日本語)』より
2月のロードアジア選手権のジュニアロードチャンピオンとなった日野泰静(ひの たいせい)が、6月7日に開幕したドイツのジュニアネイションズカップの第1ステージで5位に入る走りを見せました。
レースレポートの詳細は上記リンクにてご覧いただきたいです。
Jプロツアー 那須塩原クリテリウムでエカーズ松田が3位
【Jプロツアー 表彰式】
1.Jose Vicente Toribio マトリックスパワータグ
2.Airan Fernandez マトリックスパワータグ
3.松田 祥位 EQADS pic.twitter.com/N8NFt75wIf— J_PROTOUR (@J_PROTOUR) 2018年6月9日
松田祥位(エカーズ)が、6月9日に開催されたJプロツアー 那須塩原クリテリウム(2.3km×27周)で3位に入りました。
レースはマトリックスパワータグや宇都宮ブリッツェンといった強豪チームがレースを激しく動かし、平坦路クリテリウムにもかかわらず先頭集団が数人に絞られるような厳しい展開でした。
そのなかで、最後まで先頭集団に食らいつき3位に入った松田の走りは見事です。
昨シーズンは日本ジュニアTT選手権優勝、韓国で開催されたジュニアネイションズカップでステージ優勝を飾り、ジュニアTT世界選手権で20位に入る好走を見せました。
さらに、今シーズンはアンダー1年目ながら、アジア選手権のチームTTメンバー入りを果たし優勝、U23個人TTでは3位に入る活躍を見せました。
このように日本の次世代を担う期待のホープが徐々に誕生しつつあります。今後の走りにも注目していきたいところです。
完走わずか16名、マトリックスやブリッツェンが動かしまくったレース展開の中、国内レースとはいえ10代の松田祥位選手が表彰台に立つのは快挙ですね!
新城選手も彼のポテンシャルに期待していましたし、ジュニアTT世界戦で20位の力を他の外国人選手の成長に合わせて保ち続けることができれば、TT巧者からクライマー能力を獲得してオールラウンダーになる最近の流れに乗って、世界に通用する日本のエースとして期待せずにはいられません(^^)
アディさん
2.3kmの周回コースでも、コーナーがたくさんあると相当厳しい展開になるんですね。
これまでしっかりJプロツアー見てきていなかったのですが、さすがに10代で表彰台とるのはすごいなと思いました!
まだまだ伸びしろたっぷりだと思いますし、TTスペシャリストというより自転車選手としての基礎能力が高い選手という目で、これからも注目していきたいと思います。