※選手の脚質、役割、レビューを書いています。
総合エースはルイス・メインチェスが務めるUAE・チームエミレーツ。
マイヨブラン獲得と、ステージ1勝は是が非でも狙っていきたい目標だ。
UAE・チームエミレーツ、ツール出場メンバー
61,ルイス・メインチェス(南アフリカ、[get_age birth=”19920221″]歳)
逃げ:★★☆☆☆
TT力:★★☆☆☆
登坂力:★★★★☆
スプリント:★★☆☆☆
昨年のツールでは総合8位、新人賞ランキングでは2位だった。
今年がマイヨブラン獲得に向けた最後のチャレンジとなる。
脚質はピュアクライマーだろう。
TTは弱点となっている。
マイヨブランのライバルになり得る、サイモン・イェーツ、エマヌエル・ブッフマンもTTは苦手にしているので、純粋な登坂力勝負になりそうだ。
昨年からワールドチームのランプレ・メリダに移籍してきたが、まだワールドツアーでの勝利経験はない。
今年のクリテリウム・デュ・ドーフィネ第8ステージ3位という成績が、最も勝利に近かった。
伸びしろたっぷりの25歳なので、大会期間中にも成長を遂げる可能性は十分にあり得る。
まずは、クライマーとしての登坂力を世界にアピールしてほしい。
62,ダルウィン・アタプマ(コロンビア、[get_age birth=”19880115″]歳)
逃げ:★★☆☆☆
TT力:★☆☆☆☆
登坂力:★★★★☆
スプリント:★☆☆☆☆
昨年は、ツール・ド・スイスで1勝をあげ、ブエルタ・ア・エスパーニャではマイヨロホを4日間に渡って着用する活躍を見せた。
それだけに、今シーズンのここまでの走りは物足りなさを感じる。
メインチェスの山岳アシストとして起用される見込みだ。
昨年のブエルタのような走りが出来れば、重要な戦力となるだろう。
63,マッテーオ・ボーノ(イタリア、[get_age birth=”19831111″]歳)
逃げ:★★★☆☆
TT力:★★☆☆☆
登坂力:★★★☆☆
スプリント:★★☆☆☆
脚質はルーラータイプの選手だ。
ただし、集団先頭で長時間ガシガシ牽くようなタイプではなく、丘陵地帯を走るようなレースで集団コントロールを任されることが多い印象だ。
セミクラシック調のコースが多い今大会では、ボーノの出番は多くなるだろう。
64,クリスチャン・デュラセク(クロアチア、[get_age birth=”19870726″]歳)
逃げ:★★★★☆
TT力:★★☆☆☆
登坂力:★★★☆☆
スプリント:★★☆☆☆
脚質は上りに強いタイプのパンチャーだ。
今シーズンは、超級山岳の山頂フィニッシュとなっているツアー・オブ・クロアチア第2ステージで勝利している。
地元選手がクイーンステージを見事に制した。
ツールでも、山岳ステージでの逃げ切り勝利を狙いたい。
65,ヴェーガルスターケ・ラーンゲン(ノルウェー、[get_age birth=”19890207″]歳)
逃げ:★★★★☆
TT力:★★★☆☆
登坂力:★★☆☆☆
スプリント:★★☆☆☆
身長195cmの巨大な身体を活かした、力強い牽引が魅力のルーラーだ。
解散したIAMサイクリングから、移籍してきた。
平坦アシストとして、メインチェスの護衛が主な仕事となるだろう。
66,マルコ・マルカート(イタリア、[get_age birth=”19840211″]歳)
逃げ:★★★★☆
TT力:★☆☆☆☆
登坂力:★★☆☆☆
スプリント:★★★☆☆
モニュメントへの出場回数は27回あるが、そのうち26回で完走している。
それも、5大モニュメント全てのレースに出場しながらだ。
地味ながら、非常に素晴らしい記録だ。
簡単にはレースを辞めない。
千切れても諦めずに前を追う。
タフさと全局面に対応できる万能さが売りの選手だ。
67,マヌエーレ・モーリ(イタリア、[get_age birth=”19800809″]歳)
逃げ:★★★☆☆
TT力:★☆☆☆☆
登坂力:★★★☆☆
スプリント:★★★☆☆
ルーラーもしくはパンチャータイプの脚質を持つベテラン選手だ。
グランツールには年に1回程度のペースで出場している。
ツールは2013年以来2回目の参戦だ。
2007年にジャパンカップで勝利した経験を持つ。
これが、プロ唯一の勝利だ。
68,ベン・スウィフト(イギリス、[get_age birth=”19871105″]歳)
逃げ:★★★☆☆
TT力:★☆☆☆☆
登坂力:★★★☆☆
スプリント:★★★★☆
脚質はスプリンター、のはずだった。
今のスウィフトなら、登坂力は★4つくらいあるかもしれない。
ドーフィネ第7ステージでは、クライマーしか残っていないような逃げ集団で、むしろ攻撃を仕掛けるくらい脚を残していた。
最終的に、ピーター・ケノーと共に抜け出し、最後のラルプデュエズの上りで千切られたものの、13秒差のステージ2位に入った。
2015年3月以来勝利に恵まれていないこともあり、スプリンターとしてではなくクライマー、もしくは上れるパンチャーとして活路を見出したようにも見える。
一体ツールではどんな走りを見せてくれるのか。
非常に楽しみな選手の1人だ。
69,ディエゴ・ウリッシ(イタリア、[get_age birth=”19890715″]歳)
逃げ:★★★★★
TT力:★★☆☆☆
登坂力:★★★☆☆
スプリント:★★★☆☆
総合エースがメインチェスなら、ウリッシはステージ狙いのエースだろう。
終盤に見せるキレ味鋭いアタックが魅力のパンチャーだ。
短いステージレースでは、総合上位に顔を出すこともあるが、勾配の厳しい上りには対応できないことが多い。
程々のアップダウンを含み、最後は軽く上ってフィニッシュするようなステージは得意中の得意だ。
実はツールは初出場となる。
ウリッシ向きの中級山岳ステージでの勝利が期待される。
メインチェスのマイヨブランと、ウリッシらでステージ優勝を狙う
マイヨブラン争いでは、サイモン・イェーツとブッフマンがライバルとなるが、グランツールの経験値ではメインチェスが一番上だ。
そして、ドーフィネでの安定感のある走りを加えれば、マイヨブラン獲得は十分あり得る。
ラストチャンスの25歳で、是が非でも獲得したいところだ。
デュラセク、スウィフト、ウリッシらアタッカー陣でのステージ優勝も狙える。
3人ともタイプが異なるので、様々な局面で攻撃を仕掛けることが出来るだろう。
ジロで勝利したヤン・ポランクに続いて、ツールでもステージ1勝はあげたいところだ。