10月9日(土)にフランスの伝統的なワンデーレースでらう『パリ〜ツール』が開催されます!
例年はサイクルロードレースシーズンのラストを締めくくるレースとなるパリ〜ツールですが、今年は翌週に控えたロード世界選の前哨戦となります。
パリ〜ツールはひたすら平坦を走るスプリンター向けのワンデーレースですが、ロード世界選もスプリンター向きのコースとなっています。そのため、例年ではなかなか出場しない有力選手たちが集う豪華なレースとなりそうです。
『パリ〜ツール』とは?
第1回大会は1896年に行われて、今年で110回目の開催となります。
非常に伝統的なレースではあるのですが、カテゴリー1.HCであることと、グランツールや世界選が終了した10月に開催されるため、有力選手は不出場だったり、疲れた選手たちが多く出場しがちです。
そのため、全長250km近くほぼ平坦なコースのワンデーレースにもかかわらず、逃げ切り勝利がよく決まります。
2001年には240km以上に渡ってエスケープした(途中までたった2人での逃げ!)リシャール・ヴィランクが逃げ切り勝利をおさめたり、ここ5年間で集団スプリントとなったのは2013年のみです。
ですが、今年は翌週にスプリンター向きのロード世界選を控えていることもあって、有力選手が大勢揃うレースとなりそうです。
コースプロフィール
ひたすら平坦路が続きます。
ラスト10kmを切っても、とにかく平坦です。
距離が252.5kmと長いことを除けば、至ってシンプルなスプリンタークラシックレースです。
今年は有力スプリンターが多く集う
ロード世界選にも出場する、あるいは出場が濃厚な選手を中心にピックアップしました。
※詳細なスタートリストは『パリ〜ツール2016 スタートリスト(英語)』をどうぞ
エティックス・クイックステップ
2015年のパリ〜ツール覇者のマッテオ・トレンティン(イタリア)に加え、ロード世界選の優勝候補であるトム・ボーネン(ベルギー)も走ります。
更にフェルナンド・ガヴィリア(コロンビア)も、今シーズン急成長したスプリンターで、ニコラス・マース(ベルギー)、ファビオ・サバティーニ(イタリア)、マクシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)、ゼネク・スティバル(チェコ)も世界選への出場が決まっている、あるいは出場が濃厚な選手ばかりです。
平坦スペシャリスト揃いのエティックス・クイックステップには大注目です!
BMCレーシング
リオ五輪金メダリストのフレフ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)が出ます。
ブエルタでステージ優勝したジャン=ピエール・ドラッカー(ルクセンブルク)にも注目です。
ディメンションデータ
何と言ってもロード世界選優勝の最有力候補のマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)に注目です。
FDJ
今年のミラノ〜サンレモを制したアルノー・デマール(フランス)が出場します。
ロード世界選で、デマールのリードアウトを務めるであろうウィリアム・ボネ(フランス)も出ます。セットで注目したいところです。
IAMサイクリング
エーススプリンターはブエルタでステージ優勝したヨーナス・ヴァンヘネヒテン(ベルギー)でしょうが、ロード世界選はリザーブメンバーです。
アタッカーのオリバー・ナーセン(ベルギー)に注目したいところです。
ロット・ソウダル
これまたロード世界選優勝の最有力候補であるアンドレ・グライペル(ドイツ)に注目です。
イェンス・デブシェール(ベルギー)、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー)、マルセル・シーベルク(ドイツ)らロット・ソウダルトレインは必見の価値ありです。
オリカ・バイクエクスチェンジ
マイケル・マシューズ(オーストラリア)とカレブ・ユアン(オーストラリア)の二人に、マグヌス・コルトニールセン(デンマーク)に注目です。
イェンス・ケウケレール(ベルギー)も世界選に出場します。
チームスカイ
リオ五輪トラック競技オムニアム金メダリストのエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)がエースです。
ロード世界選ではカヴェンディッシュのアシストになりそうな、アンドリュー・フェン(イギリス)、ルーク・ロウ(イギリス)、イアン・スタナード(イギリス)も気になる存在です。
ボーラ・アルゴン18
ロード世界選でも期待されるサム・ベネット(アイルランド)に注目です。
コフィディス
個人的にロード世界選で非常に注目しているナセル・ブアニ(フランス)が出場します。
ロード世界選でもブアニを支えるクリストフ・ラポルテ(フランス)、ジョフレ・スープ(フランス)、シリル・ルモワンヌ(フランス)にも注目です。
フォルテュネオ・ヴィタルコンセプト
ダニエル・マクレー(イギリス)を見てください。ロード世界選ではカヴェンディッシュの貴重なリードアウト役になり得る存在だと思います。
世界選には出ないが注目の選手
・ブライアン・コカール(ディレクトエネルジー)
まさかのフランス代表落選となったコカールの走りには注目したいです。
ブアニとデマールも、今シーズンは良い結果を残してはいますが、コカールだって負けてはいません。
怒りのコカールの爆走スプリントを見たいです!
・ロメン・フェイユ(HP BTP – Auber93)
かつては弟のブリース・フェイユと共に、ツールを沸かせた存在でしたが、久々に見かけた気がします。兄はスプリンターですが、弟はクライマーです。
予想されるレース展開
いつものパリ〜ツールなら逃げ切り勝利にも注目ですが、今年はやはり集団スプリントになるのではないかと予想しています!
とはいえ、疲労の溜まったシーズン終盤のレースであることに変わりはないので、逃げ切りが決まる可能性もあるでしょう。
『強い選手が勝つとは限らない』でお馴染みのサイクルロードレースの魅力が詰まったワンデーレースを期待しています。
10月9日(土)にレーススタートです。
日本ではJ SPORTSが中継してくれます。