【ブエルタ2016 第17ステージ結果速報】マティアス・フランク執念の逃げ切り勝利!

連日、逃げ続けいたマティアス・フランク(スイス、IAMサイクリング)がようやく逃げ切り勝利をあげました。

今シーズンで解散が決まっているIAMサイクリングは、今大会3勝目です。

総合争いは、上位4名が同タイムでフィニッシュして、大きな動きはありませんでした。

コースプロフィール

ブエルタ2016第17ステージ

今日の逃げは28名

逃げ集団が形成される前に、2級山岳での山岳賞争いが勃発します。

オマール・フライレ(スペイン、ディメンションデータ)が先頭通過して5ptsを獲得します。

現在、山岳賞ジャージを着るケニー・エリッソンド(フランス、FDJ)はポイント獲得なりませんでした。

その後、逃げたい選手たちによるアタック合戦が起きて、最終的に28名の逃げ集団が形成されました。

イマノル・エルヴィーティ(スペイン、モビスター)
ホセ・エラダ(スペイン、モビスター)
ミヒャエル・ゴーグル(オーストラリア、ティンコフ)
ミカル・ゴラス(ポーランド、チームスカイ)
レオポルド・ケーニッヒ(チェコ、チームスカイ)
シルヴァン・ディリエル(スイス、BMCレーシング)
ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)
ブラム・タンキンク(オランダ、ロットNLユンボ)
サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・バイクエクスチェンジ)
マグヌス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)
ダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)
マチュー・ラダニュー(フランス、FDJ)
アイマル・スベルディア(スペイン、トレック・セガフレード)
アクセル・ドモン(フランス、AG2R)
パヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ)
バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)
マキシム・ブエ(フランス、エティックス・クイックステップ)
クリスティアン・スバラーリ(イタリア、ディメンションデータ)
マティアス・フランク(スイス、IAMサイクリング)
クレメン・シェブリエ(フランス、IAMサイクリング)
マルセル・ヴァイス(スイス、IAMサイクリング)
クリスティアン・デュラセック(クロアチア、ランプレ・メリダ)
ステファン・ロゼット(フランス、コフィディス)
クリストフ・プフィングステン(ドイツ、ボーラ・アルゴン18)
スコット・スウェイツ(イギリス、ボーラ・アルゴン18)
ペーリョ・ビルバオ(スペイン、カハ・ルラル)
ハイメ・ローソン(スペイン、カハ・ルラル)
ペリグ・ケムヌール(フランス、ディレクトエネルジー)

モビスターとチームスカイが2名ずつ選手を送り込んでいますが、総合を脅かす選手はいないため、メイン集団をコントロールするモビスターはこの逃げを完全に容認します。タイム差はどんどん広がり、残り70km地点で8分弱のリードを築きました。

BMCレーシングが、集団牽引を担うとタイム差は2分ほど縮まり、5分台を維持し始めました。

レース終盤に向けて、逃げ集団からアタック

残り30kmを切ったところで、マティアス・フランク(スイス、IAMサイクリング)とダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)が逃げ集団から抜け出しました。

他の選手たちは、この動きを必死に追うことなく、2人は先行して10秒・20秒と差を広げます。

SS

そのままリードを保って、20秒差をもって最後の激坂を登り始めます。

SS 1

フランクが快調にペダルを回して登って行くと、カタルドが遅れてしまいます。後方からはロベルト・ヘーシンク(オランダ、ロットNLユンボ)が力強いペダリングで、追走集団から飛び出して、先頭を追いかけます。

SS 2

しかし、フランクとの差はなかなか縮まりません。フランクはクルクルとペダルを回して、軽やかに走り続けて行きます。

10秒ほどのリードを保ったまま、最後のコーナーをダンシングで曲がります。

SS 3

何回も後方を確認しますが、追ってくるライダーはいません。

SS 4

SS 5

フランクが今シーズン初勝利となるステージ優勝をあげました。

SS 9

SS 10

SS 8

今大会は、ほぼ毎ステージのように逃げに乗り、ステージ優勝を狙って終盤によくアタックを仕掛けていました。

何度も何度も逃げてアタックを仕掛けて、ステージ優勝へのほとばしる執念がようやく結実した勝利です。

なお、2位は6秒遅れでレオポルド・ケーニッヒ(チェコ、チームスカイ)、3位は11秒遅れでヘーシンクでした。

SS 17

笑顔が眩しいですが、フランクも眩しそうな表彰式でした。

メイン集団の総合争いの行方

メイン集団は、先頭から5分以上遅れて最後の激坂を登り始めます。

モビスターの鉄壁アシスト陣がコントロールする中、アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ)が口火を切るかのようにアタックを仕掛けます。

SS 11

ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・バイクエクスチェンジ)、クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)というおなじみのメンバーのみが反応できて、コンタドールを含めた4名で登って行きます。

しかし、フルームは他の3名から若干遅れ気味で距離を離されますが、マイペース走行を貫きます。

SS 13

キンタナ、チャベス、コンタドールが先行し、フルームが追いかけるという構図のまま、最後のストレートに入ります。

SS 14

マイペースのフルームが3人に追いつかずに、タイム差をつけられるか?と思いきや、フィニッシュ寸前のところで猛然と差をつめて来ました。

SS 15

結局、4人は仲良く同タイムでゴールしました。

SS 16

キンタナは無理に仕掛けることなく、守りに徹する余裕のにじむ走りでした。

対してフルームは登りの中盤から集団の後方に位置取りしていて、やはり万全な調子とは言えない状態が最終週も続いているように見えました。

なお、総合5位のサイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)は、キンタナたちから56秒遅れでのゴールでした。

第18ステージは細かいアップダウンのあるスプリントステージ

ブエルタ2016第18ステージ

レース前半はアップダウンの激しい丘陵地帯を走りますが、後半は下り基調でゴール前は平坦というレイアウトになっています。

スプリンターチームが集団スプリントを狙う展開、もしくはいつも通り逃げ切りを狙う展開になるかと思います。

総合勢にとっては、この翌日の個人TTに備えた一日になると思います。

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