バーレーン・メリダ戦力分析!【2017年シーズン】

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2017年シーズンより参戦する新チーム、バーレーン・メリダの戦力分析をしてみました。

ワールドツアーのライセンス取得のため、ビッグネームを寄せ集めたとの印象を受けがちですが、中身はバランスの取れた布陣と言えるメンバー構成になっています。

バーレーン・メリダ2017年ロースター

ヴァレリオ・アニョーリ(イタリア)
新城幸也(日本)
マヌエーレ・ボアロ(イタリア)
グレガ・ボーレ(スロベニア)
ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア)
ボルト・ボジッチ(スロベニア)
オンドレイ・ツィンク(チェコ)
ソニー・コルブレッリ(イタリア)
フェン・チュンカイ(台湾)
イヴァン・ガルシアコルティナ(スペイン)
エンリコ・ガスパロット(イタリア)
ツガブ・グルメイ(エチオピア)
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)
ヨンアンデル・インサウスティ(スペイン)
ヨン・イザギーレ(スペイン)
ハビエル・モレーノ(スペイン)
ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア)
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)
アントニオ・ニーバリ(イタリア)
ドメン・ノヴァク(スロベニア)
デビッド・ペル(スロベニア)
ルカ・ピベルニク(スロベニア)
ホアキン・ロドリゲス(スペイン)
コンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ)
ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア)
ワン・メイイン(中国)
フランコ・ペッリツォッティ(イタリア)

イタリア人9名、スロベニア人5名、スペイン人4名と、アジア人3名、エチオピア人1名というワールドワイドなメンバー構成になっています。

グランツールでは、ニーバリで上位を狙いたいが、クライマー不足が気になる

バーレーン・メリダの目玉選手は何と言ってもヴィンチェンツォ・ニーバリでしょう!

グランツールという、最も露出効果の高いレースに重点を置いてくることは間違いないと思われます。

ところが、ニーバリを支えるクライマーの選手層の薄さが気になります。

ヴァレリオ・アニョーリ、ハビエル・モレーノ、コンスタンティン・シウトソウは、実績十分の頼もしいクライマーです。他にはニーバリの実弟であるアントニオ・ニーバリ、フェン・チュンカイ、ドメン・ノヴァク、デビット・ペル、ワン・メイインあたりも脚質はクライマーと言えそうですが、ワールドツアーでの実績は皆無に等しいです。

パンチャータイプで、山も登れそうな選手をあげると、新城幸也、エンリコ・ガスパロット、ジョヴァンニ・ヴィスコンティあたりも山岳アシストの候補になり得ます。

マウンテンバイクからロードに転向するオンドレイ・ツィンクの脚質が気になるところです。MTBからの転向で有名どころはカデル・エヴァンス、ピーター・サガン、ジャンクリストフ・ペローなどで、山岳には割と強い脚質なのではないかと予想しています。

平坦路でチームを支えるルーラー的な脚質を持つ選手としては、マヌエーレ・ボアロ、グレガ・ボーレ、ボルト・ボジッチ、ツガブ・グルメイ、ヨンアンデル・インサウスティ、ヨン・イザギーレ、ラムナス・ナヴァルダスカス、ルカ・ピベルニクと、人材は豊富です。特にヨン・イザギーレの牽引力は、世界トップレベルです。

ボアロ、ボーレ、ボジッチ、グルメイ、ナヴァルダスカス、ピベルニクはグランツールへの出場経験もあるため、十分に信頼できる力を持っています。ちなみにヨンアンデル・インサウスティは、ヨン・イザギーレの従兄弟です。

やはりクライマー不足がとても気になります。ニーバリが孤軍奮闘するシーンが目立ちそうな展開になるか、貴重なクライマーを一点投入してグランツールに臨むかの、どちらかでしょう。

(2016.12.9追記)

アンドローニ・ジョカットリからフランコ・ペッリツォッティを獲得しました。

2009年ツールで山岳賞を獲得しましたが、翌年のドーピング発覚により取り消しとなりました。それ以来のワールドチーム復帰となります。

アンドローニ・ジョカットリ時代は、2013年ジロ総合11位、2014年ジロ総合12位、2015年ジロ総合24位とそれなりの成績を残しています。クライマー不足のチームにあっては、貴重なクライマーの獲得と言えましょう。

2017年に39歳を迎える高齢な選手でもあるので、最後に一花咲かせる活躍に期待したいところです。

(2016.12.11)

ホアキン・ロドリゲスが再び引退との報道がありました。

※参考:Joaquim Rodriguez decides not to race in 2017

元々はワールドツアーライセンス獲得を確実なものとするために、多くのUCIポイントを持つプリートを獲得した節は否めませんでした。しかし、ワールドツアーライセンスは18チーム全てに交付されるとなり、UCIポイントの獲得に躍起になる必要がなくなりました。

『トップレベルの競技パフォーマンスが出来ないなら、復帰するべきではない』とのプリートの意向が尊重され、今回改めて引退となったようです。

今後も、バーレーン・メリダには技術スタッフとして残りつつ、バーレーン観光協会とも協力して中東のPRの仕事もしていくそうです。

ワンデーレースでの勝利やステージ優勝が期待出来るパンチャー集団

我らが新城幸也も、このジャンルに入ります。パンチャーとしてワンデーレースやモニュメントでの勝利を狙っていくことでしょう。

あるいは、グランツールでもステージ優勝狙いでパンチャー主体のメンバー構成にしてくる可能性も十分にあり得ます。

特に2016年のアムステル・ゴールドレースで優勝したガスパロットには大きな期待がかかります。

ヴィスコンティは、モビスターではアシストに回ることが多く、モビスター移籍以前はワンデーレースで勝ちまくる典型的なパンチャーでした。バーレーン・メリダで以前のような勝ちに行くヴィスコンティを見ることが出来るかもしれません。

ピベルニクは23歳ながら2016年のエネコツアーでステージ優勝を上げました。5名の逃げに乗り、追いすがるメイン集団を振り切って、スプリント勝負を制しての勝ちでした。これからの伸びにも期待したくなる選手です。

ハウッスラーは、春のクラシックを得意としていて、2016年のパリ〜ルーベ6位、ミラノ〜サンレモ7位と、ベテランながら十分に第一線で活躍できるクラシックレーサーです。ツール・デ・フランドルも得意としていて、石畳のクラシックやスプリンター向けクラシックレースではエースとして出場することでしょう。

新城幸也は、やはりグランツールでの勝利の期待がかかります!元々逃げに乗るのがうまい選手で、2016年シーズンは怪我からの復帰を急いで万全な仕上がりではないにもかかわらず、出場したツール・ド・フランスでは敢闘賞を獲得しています。

しかし、得意のピレネー山岳での走りには、いまいちキレを感じられませんでした。それでも超サバイバルレースとなったリオ五輪男子エリートロードレースを27位で完走しています。2017年は山岳仕様の脚に仕上げて、是非ともグランツールでの勝利を狙ってほしいものです。

そして、何よりホアキン・ロドリゲスは、このチームで最も強いパンチャーです。イル・ロンバルディア2勝、フレーシュ・ワロンヌ1勝という輝かしい実績を持っています。中途半端な戦力でグランツールを狙うくらいなら、クラシックレースに焦点をあてて、スケジュールを組んでくるかもしれません。

何にせよ、ホアキンのラストイヤーとなる一年なので、有終の美を飾る華々しい勝利を期待せずにはいられません。

スプリンター向けのワンデーレースや平坦ステージでの勝利も期待できる人材の豊富さ

さらに、実力のあるスプリンターが多く揃っていることもバーレーン・メリダの特徴の一つです。

最も実績のある選手は、ハウッスラーです。ワンデーレースよりも、スプリンターとしてステージ優勝の経験の方が多いです。

注目は若手スプリンターである、ボニファツィオとコルブレッリです。

ボニファツィオは2015年のミラノ〜サンレモで22歳ながら5位という好成績を残し、2016年もツール・ド・ポローニュでステージ優勝を飾っています。

コルブレッリは今が旬と言えるスプリンターで、2016年シーズンはツール・ド・リムザンでステージ2勝、9月のイタリアのワンデーレースで立て続けに3勝をあげる活躍を見せました。2016年8〜9月の2ヶ月で6勝あげています。

ベテランのボーレとボジッチには、若いスプリンターを導く牽引役としての期待がかかります。

グランツールのド平坦なステージでは、ピュアスプリンターを揃えるチームにはなかなか勝つことは難しいと思いますが、2017年のジロ・デ・イタリアは平坦ステージがほとんど無いので、ピュアスプリンターが積極的に出場しない可能性があります。

ジロ・デ・イタリアのスプリンター向けステージを、コルブレッリとボニファツィオのイタリア人コンビが制するような展開に、個人的には期待しています。

バーレーン・メリダは総合・ワンデーレース・ステージ優勝・スプリントとバランス良く勝利が狙えるチーム

ステージレース総合:★★★★☆
ステージ優勝:★★★★☆
ワンデーレース:★★★☆☆
スプリント:★★★★☆

ワールドツアーライセンス取得のために、無理やりビッグネームを集めた印象がありましたが、戦力分析をしてみると、それぞれ尖った選手を獲得していて、バランスの良いチームと言えましょう。

グランツール総合上位を狙う上では、山岳アシスト不足がウィークポイントです。しかし、ニーバリ自身の個の力は絶大で、グランツール総合上位を狙うことは十分可能でしょう。

ガスパロット、ヴィスコンティらベテランパンチャーたちによるワンデーレース優勝も狙えて、ボニファツィオ、コルブレッリら若手スプリンターの飛躍も期待できるチームです。

チームとしてはとにかく勝利をあげたい1年目、新城幸也が自由に動ける場面は多く訪れると思います。

日本人選手初のワールドツアーレースの勝利、グランツールの勝利目指して、ALLEZ ALLEZ ユキヤ!

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