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ボーラ・ハンスグローエ戦力分析!【2017年シーズン】

2017/03/15

プロコンチネンタルチームから超大型補強を行い、一気にワールドチーム昇格を狙うボーラ・ハンスグローエの戦力分析です。

主役はやはりペーター・サガンです。

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ボーラ・ハンスグローエ2017年ロースター

シェーン・アークボルト(ニュージーランド)
ヤン・バルタ(チェコ)
チェーザレ・ベネデッティ(イタリア)
サム・ベネット(アイルランド)
エマヌエル・ブッフマン(ドイツ)
シルビオ・ハークロッツ(ドイツ)
パトリック・コンラッド(オーストリア)
ホセ・メンデス(ポルトガル)
グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア)
クリストフ・プフィングステン(ドイツ)
ルーカス・ポストルベルガー(ポーランド)
アンドレアス・シュリンガー(ドイツ)
ミカエル・シュワルツマン(ドイツ)
ルディガー・ゼーリッヒ(ドイツ)

・新加入選手

ペーター・サガン(スロバキア)←ティンコフ
ユライ・サガン(スロバキア)←ティンコフ
エリク・バシュカ(スロバキア)←ティンコフ
ラファル・マイカ(ポーランド)←ティンコフ
マチェイ・ボドナール(ポーランド)←ティンコフ
ミカエル・コラー(スロバキア)←ティンコフ
ジェイ・マッカーシー(オーストラリア)←ティンコフ
パヴェル・ポランスキー(ポーランド)←ティンコフ
マッテオ・ペルッキ(イタリア)←IAMサイクリング
アレクセイス・サラモティンス(ラトビア)←IAMサイクリング
レオポルド・ケーニッヒ(チェコ)←チームスカイ
マルクス・ブルグハート(ドイツ)←BMCレーシング
パスカル・アッカーマン(ドイツ)←レッドネット・ローズ(CT、ドイツ)

・退団選手

フィル・バウハウス(ドイツ)→サンウェブ・ジャイアント
スコット・スウェイツ(イギリス)→ディメンションデータ
ザッカリ・デンプスター(オーストラリア)→イスラエル・サイクリングアカデミー(PCT、イスラエル)
ラルフ・マツカ(ドイツ)→未定
ポール・ヴォス(ドイツ)→引退
バルトス・フザルスキー(ポーランド)→引退
ドミニク・ネルツ(ドイツ)→引退

総合はマイカとケーニッヒがエースを担い、ブッフマンの台頭にも期待

大型補強の目玉選手である、マイカとケーニッヒがステージレースではエースを担うことでしょう。

マイカは既にツール・ド・フランスの総合エースとして出場することが濃厚とのことです。2016年ツールの山岳王にしてリオ五輪銅メダリストのマイカは、総合トップ5を狙います。なお、これまでのグランツールでの最高順位は2015年ブエルタの3位です。

ケーニッヒは、2014年までボーラ・ハンスグローエの前身のチームであるネットアップ・エンデューラに所属していましたので、3シーズンぶりに古巣への復帰となります。グランツールでの最高成績は2015年ジロの総合6位です。TT力も高いので、全力で総合を取りに行けばトップ10は固いであろう実力の持ち主です。ジロ・デ・イタリアでエースを務める予定です。

ブッフマンはドイツ期待の若手クライマーです。23歳ながら、ツール総合21位、リオ五輪個人ロード14位完走と、U-23とは思えない好走を見せています。総合を狙えるドイツ人選手は久しく出ておらず、最後にグランツール総合優勝したドイツ人は1999年ブエルタ覇者のヤン・ウルリッヒ以来現れていません。

ロード世界選手権で出場枠を6人分しか確保出来なかったことが、ドイツチーム惨敗の原因と言えましょう。歴史的なスプリンター、TTスペシャリストがいるだけに、総合ライダーの台頭が待ち望まれます。

総合も狙えるように、クライマーも補強したが枚数不足は否めない

解散したティンコフから、クライマーのマッカーシーとポランスキーを獲得しました。

マッカーシーは24歳ながら、既に3度グランツール完走している経験値があり、ポランスキーも3度グランツール完走経験があります。2016年までプロコンチネンタルチームだったボーラ・ハンスグローエにとっては、3度のグランツール完走経験は豊富な部類に入ります。貴重な山岳アシストとしての活躍が期待される選手たちです。

実績のある選手では、現ポルトガルチャンピオンのメンデスに注目です。2013年ブエルタ総合22位の実力を、マイカやケーニッヒたちのために、発揮して欲しいものです。

若手選手では、ハークロッツ、コンラッド、プフィングステンも登坂能力を持っている選手ですが、実績に乏しく、過度な期待は出来ません。

マイカとケーニッヒで総合を狙うとなると、山岳アシスト不足がウィークポイントとなり得ます。

強力なルーラーの獲得に成功

同じくティンコフから獲得したボドナールは、世界屈指のTTスペシャリストです。なおかつ、ある程度山を登ることが出来るので、非常に頼もしいルーラーとなることでしょう。

BMCレーシングから移籍してきたブルクハートも平坦に強いタフな選手です。パリ〜ルーベやツール・デ・フランドルなど石畳のレースを得意とするクラシックスペシャリストですが、ルーラーとしてもある程度の山も登れる山岳アシストとしても、活躍の場は広いです。

バルタは、逃げのスペシャリストでもあり、TT力も高い独走力のある選手です。ボドナールやブルクハートより山を登ることも出来るので、オールラウンダー的な活躍が出来る万能選手です。

コラー、シュリンガー、サラモティンスあたりも平坦に強いレーサーです。

ボーラ・ハンスグローエは世界屈指のアタッカー集団

大型補強最大の目玉にして、チームの絶対的エースであるペーター・サガンがいるからです。

サガン一人で、総合上位に匹敵するUCIポイントを獲得することが十分期待出来るため、張り切って総合上位を狙う必要はないと思われます。チームの露出という意味で、総合上位を狙ってくるとは思いますが、あくまでサガンのついでだと言えましょう。

ボーラ・ハンスグローエのミッションは、サガンの勝利をどれだけ積み上げることが出来るか、その一点のみだと言っても過言ではありません。

マイカやケーニッヒは、さすがに総合上位を狙うための補強ですが、ブルクハートやボドナールなどはサガンを安全に勝負ポイントまで運ぶためのアシストが重大な任務だと思います。

何より、2016年シーズンのボーラ・アルゴン18は既に世界屈指のアタッカー集団でした。グランツールでは、ボーラの選手が逃げなかった日の方が少ないくらい、連日アタックに次ぐアタックで逃げに選手を送り込んでいました。

ワンデーレースでも終盤に果敢にアタックで飛び出すのは、決まってボーラの選手だった印象があります。

アッカーマン、バルタ、バシュカ、ベネデッティ、コンラッド、コラー、ハークロッツ、メンデス、プフィングステン、ポステルベルガー、ユライ・サガン、サラモティンス、シュリンガー、シュワルツマンあたりは逃げに乗ることが得意な選手です。みな、パンチャーと言える脚質を持っています。

スプリンター寄りの脚質を持っている選手は、アッカーマン、バシュカ、コラー、サラモティンス、シュリンガー、シュワルツマンあたりでしょうか。

ワンデーレース、ステージレース、とにかく勝利を目指してアタックを仕掛けまくることでしょう。

サガンが出場するレースでは、サガンのための走ることでしょう。いずれにせよ、瞬発力の高いアタッカーを揃えるチームは、サガンにとって頼もしいチームメイトたちと言えましょう。

エーススプリンターもサガンが務めるが、ベネットにも注目

当然、スプリント勝負になればサガンで勝ちを狙います。

しかし、ここでは2016年はパリ〜ブルージュを制したベネットに注目したいです。

ツールでは、第1ステージでの激しいクラッシュの影響で、グルペットからも遅れるほどの体調の悪さのなか、どうにか完走を果たし、完走174名中174位のいわゆるランタン・ルージュでした。選手にとっては、あまり喜ばしくないと言われるランタン・ルージュですが、ベネットにとっては初のグランツール完走であり、胸を張って誇って良い勲章です。

他にはアークボルト、コラー、ペルッキ、ゼーリッヒあたりがスプリント力の高い選手で、サガンの発射台を務めることになりましょう。

世界チャンピオン・サガンがどこまで勝ち続けるか大注目

ステージレース:★★★☆☆
ワンデーレース:★★★★★
ステージ優勝:★★★★★
スプリント:★★★★★

サガン一人の力に頼り過ぎな部分もありますが、それくらいサガンの力が今のサイクルロードレース界では圧倒的だと言えます。

エリック・ツァベルに並ぶマイヨ・ヴェール6連覇と、前人未到のロード世界選手権3連覇が2017年の最大の目標です。

歴史的瞬間を見逃さないよう、サガンの動向をチェックしつつも、個人的に好きな選手であるマイカとケーニッヒ、そしてバルタ、ベネデッティ、シュワルツマンにも注目したいと思います。

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