ロード世界選手権は、国ごとに出場選手枠が決まっています。
UCIランキングに基いて、出場枠数が決定されます。
男子エリートロードレースでは、最多で9人の出場枠があり、最低で1人となっています。
当然、人数が多い方が作戦の幅も広がり、有利と言えましょう。ですが、9人枠で9人出場させる必要はなく、1人でも5人でも7人でもOKです。
まだ、各国の代表選手が決まっていない国もですが、出場枠数は決定しました。
そこで各国の出場枠数と、注目の選手をピックアップしてみました。
また個人的に期待している国については、出場メンバーのレビューを書いています。
なお、今年のコースレイアウトはこちらの記事をどうぞ。
ロード世界選、男子エリートロード出場枠、注目選手一覧
※スタートリストはこちらからどうぞ
World Championships – Road Race (WC)(英語サイト)
※期待度は
×→△→○→◎→☆
の順で高くなります。
☆は大本命、×は超大穴と思っていただければ幸いです。(完全に個人の主観に基づく評価ですので悪しからず)
9人枠
オーストラリア
・注目選手
◎カレブ・ユアン(オリカ・バイクエクスチェンジ)
◎マイケル・マシューズ(オリカ・バイクエクスチェンジ)
・コメント
22歳の新鋭、カレブ・ユアンに期待がかかります。
実績面ではマイケル・マシューズの方が圧倒的ですが、平坦スプリントではユアンの方が期待出来るかもしれません。
そして、リードアウトはマーク・レンショウ(ディメンションデータ)、ハイリッヒ・ハウッスラー(IAMサイクリング)が担います。
・詳細レビューはこちら
ベルギー
・注目選手
◎トム・ボーネン(エティックス・クイックステップ)
◎フレフ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシング)
◎ユルゲン・ルーランズ(ロット・ソウダル)
(リザーブメンバー)
○イェーレ・ワライス(ロット・ソウダル)
・詳細レビューはこちら
コロンビア
・注目選手
◎フェルナンド・ガビリア(エティックス・クイックステップ)
・コメント
ティレーノ~アドリアティコ1勝、ツール・ド・ポローニュ2勝と、ワールドツアーレベルでステージ優勝をあげている22歳のガビリアに注目です。
ナイロ・キンタナやエステバン・チャベスらクライマーの活躍のおかげで、出場枠が9と多いです。そのチャベスや、ヤルリンソン・パンタノ、リゴベルト・ウランなども出場します。
クライマーたちに集団をコントロールすることを求めるのは酷なので、序盤から逃げたり、中終盤でアタックしてかき回すシーンにも期待したいです。
・詳細レビューはこちら
スペイン
・注目選手
○ファンホセ・ロバト(モビスター)
○カルロス・バルベロ(カハ・ルラル)
・詳細レビューはこちら
フランス
・注目選手
☆ナセル・ブアニ(コフィディス)
◎アルノー・デマール(FDJ)
・詳細レビューはこちら
イギリス
・注目選手
☆マーク・カヴェンディッシュ(ディメンションデータ)
・詳細レビューはこちら
イタリア
・注目選手
◎エリア・ヴィヴィアーニ(チームスカイ)
◎ジャコモ・ニッツォーロ(トレック・セガフレード)
・レビュー記事はこちら
オランダ
・注目選手
◎ディラン・フルーネヴェーヘン(ロットNLユンボ)
○ダニー・ファンポッペル(チームスカイ)
○クーン・デコルト(ジャイアント・アルペシン)
・詳細レビューはこちら
ノルウェー
・注目選手
☆アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ)
◎エドゥアルド・ボアッソンハーゲン(ディメンションデータ)
○ソンドレホルスト・エンゲル(IAMサイクリング)
・コメント
絶対的エースであるクリストフのためのチームになるかと思います。
ボアッソンバーゲンのスプリント力も素晴らしいものがあるので、ダブルエースの可能性もありますが、やはりクリストフで勝ちに来るだろうと思います。
エンゲルはツール・ド・フランスで良い走りをしていたので、リードアウト役としての期待がかかります。
・詳細レビューはこちら
スイス
・注目選手
×マルティン・エルミガー(IAMサイクリング)
・コメント
スイスはマティアス・フランクやセバスチャン・ライヒェンバッハなどクライマーの活躍があって、9人枠を得ましたが、スプリンターが不在です。
エルミガーは優秀な選手ではありますが、パンチャー寄りのスプリンターと言った脚質で、かなり大穴狙いな感じです。
シルヴァン・ディリエル(BMCレーシング)やグレゴリー・ラスト(トレック・セガフレード)らアタッカー陣の動きにも注目したいです。
6人枠
カナダ
・注目選手
×ヒューゴ・ホール(AG2R)
・コメント
カナダは、引退したライダー・ヘシェダルが出場枠を確保したようなもので、ヘシェダルに続く選手層は薄いです。
ホールはスプリンターではなく、TTスペシャリストであるため、集団スプリントに絡めるかは怪しいです。
チェコ
・注目選手
○ゼネク・スティバル(エティックス・クイックステップ)
・コメント
クラシックスペシャリストですが、スプリント力も高いスティバルに期待がかかります。
デンマーク
・注目選手
◎マグヌス・コルトニールセン(オリカ・バイクエクスチェンジ)
△マッティ・ブレシェル(キャノンデール)
・コメント
ブエルタで大ブレークを果たしたコルトニールセンに注目です!
世界選の大舞台で、先輩スプリンターたちを食って掛かる可能性に期待したいです。
エリトリア
・注目選手
×ナトナエル・ベルハネ(ディメンションデータ)
×ダニエル・テクレハイマノ(ディメンションデータ)
・コメント
近年、アフリカ勢の躍進が目覚ましいです。その象徴とも言えるエリトリアの選手たちです。
ベルハネはルーラー・アタッカーとして集団コントロールを担う機会が多く、テクレハイマノはパンチャー寄りの脚質です。
スプリント勝負に絡むことは無いでしょうが、6枠獲得したことに驚きです。
ドイツ
・注目選手
☆マルセル・キッテル(エティックス・クイックステップ)
☆アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)
◎ジョン・デゲンコルブ(ジャイアント・アルペシン)
○マルセル・シーベルグ(ロット・ソウダル)
・詳細レビューはこちら
イラン
調査中
ポーランド
・注目選手
×マチェイ・ボドナール(ティンコフ)
・コメント
ミカル・クヴィアトコウスキーとラファル・マイカで稼いだ枠ですが、両名とも出場しません。
ティンコフではペーター・サガンの良き相方であった、ボドナールの独走力を活かしたアタックが見れるかどうか注目しています。
ロシア
・注目選手
△ヴィチェスラフ・クズネツォフ(カチューシャ)
・コメント
ツアー・オブ・カタールでクリストフのリードアウト役を務めたのがクズネツォフです。
ブエルタ・ア・エスパーニャで注目を集めていた、マトヴェイ・マミキン(カチューシャ)とセルゲイ・ラグティン(カチューシャ)も出場します。
ウクライナ
調査中です。
アメリカ
・注目選手
×チャド・ヘイガ(キャノンデール)
・コメント
アメリカは総合系の選手が多い国で、スプリンターとなるとベテランのファラーくらいしか見当たりませんが、今回は出場しないようです。
ピアノがとても上手なTTスペシャリストのヘイガに注目しています。
3人枠
アルジェリア
調査中
アルゼンチン
・注目選手
○マキシミリアーノ・リケーゼ(エティックス・クイックステップ)
・コメント
ツール・ド・スイス1勝&ポイント賞獲得するなど、好調のシーズンを送っています。期待感も込めて○です。
オーストリア
・注目選手
△ベルンハルト・アイゼル(ディメンションデータ)
×マルコ・ハラー(カチューシャ)
・コメント
カヴェンディッシュの頼れるリードアウト役を務めているアイゼルに注目です。
ハラーは昨年のオーストリアロードチャンピオンです。今年は目立った戦績は特にありません。
ベラルーシ
・注目選手
△ヤウヘニ・フタロビッチ(フォルテュネオ・ヴィタルコンセプト)
×カンスタンティン・シウトソウ(ディメンションデータ)
・コメント
フタロビッチはスプリンターで、かつてはブエルタでステージ優勝したこともあります。
シウトソウは、現ベラルーシロードチャンピオンです。ジロ・デ・イタリア総合10位に入るなど、34歳ながら力は健在ではありますが、スプリントに絡む力はありません。ワンチャンス、逃げ切りを狙ったアタックに期待がかかります。
チリ
調査中
エストニア
調査中
アイルランド
・注目選手
○サム・ベネット(ボーラ・アルゴン18)
・コメント
ツアー・オブ・カタールでは総合7位でした。ツールでの負傷は完全に癒え、9月に行われたジロ・デッラ・トスカーナ(2.1)でステージ優勝とポイント賞を獲得しています。
日本
・注目選手
★別府史之(トレック・セガフレード)
★新城幸也(ランプレ・メリダ)
・コメント
ワールドチームに所属する二人の出場が決まりました!
二人とも、スプリント能力の高い選手です。
フミは2015年ジャパンカップクリテリウムで、トップスプリンターを抑えて優勝しましたし、ユキヤは2010年ロード世界選9位に入ったこともあります。
世界の舞台で活躍を期待しましょう!!
カザフスタン
・注目選手
△アレクセイ・ルトセンコ(アスタナ)
△アンドレイ・ゼイツ(アスタナ)
・コメント
ルトセンコもゼイツもルーラー的な、逃げに強い選手です。
逃げ切り勝利を狙っての、アタックに絡むことを期待したいです。
韓国
調査中
リトアニア
・注目選手
△ラムナス・ナヴァルダスカス(キャノンデール)
・コメント
現リトアニアチャンピオンで、スプリント能力の高い選手です。上位に絡むことに期待です。
ルクセンブルク
・注目選手
○ジャン=ピエール・ドラッカー(BMCレーシング)
・コメント
ブエルタでステージ優勝した力に注目です。
モロッコ
調査中
ニュージーランド
・注目選手
○グレゴリー・ヘンダーソン(ロット・ソウダル)
△シェーン・アークボルド(ボーラ・アルゴン18)
・コメント
今シーズン未勝利ではありますが、アンドレ・グライペルの発射台を務めているヘンダーソンと、キレ味よいスプリントを見せるアークボルドに期待です。
ポルトガル
・注目選手
×ネルソン・オリヴェイラ(モビスター)
・コメント
TTスペシャリストのオリヴェイラには注目ですが、スプリントには期待できません。
南アフリカ
・注目選手
△レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(ディメンションデータ)
・コメント
今年はツール・ド・ランカウイで総合優勝した選手ですが、最も得意としているのはスプリントです。
スロベニア
・注目選手
○グレガ・ボーレ(NIPPOヴィーニファンティーニ)
△ボルト・ボジッチ(コフィディス)
・コメント
ボーレもボジッチも来シーズンはバーレーン・メリダへの移籍が決まっています。中東の地でアピールをしたいところです。
スロバキア
・注目選手
☆ピーター・サガン(ティンコフ)
・コメント
現世界チャンピオンのサガンには、今年も注目です!
ド平坦コースは、ピュアスプリンターではないサガンには厳しいかもしれませんが、ツール・ド・フランスではキッテル、グライペル、カヴェンディッシュ、クリストフとスプリントで接戦を繰り広げていました。
世界チャンピオンの走りに期待しましょう!
ベネズエラ
調査中
2人枠
ブルガリア
コスタ・リカ
クロアチア
エクアドル
香港
ラトビア
1人枠
アゼルバイジャン
エチオピア
フィンランド
ギリシャ
グアテマラ
メキシコ
モンゴル
ルーマニア
ルワンダ
スウェーデン
台湾
チュニジア
トルコ
ウルグアイ
まとめ
スプリンター同士の頂上決戦が見られる今大会では、ピュアスプリンターのキッテル、グライペル、カヴェンディッシュ、クリストフ、ブアニに大注目です!
2016年のロード世界選手権 男子エリートロードレースは、2016年10月16日16:30(日本時間)にレーススタートします。
今年の開催地は中東では初開催となる、カタールです。
・ロード世界選のコースレイアウトや予想されるレース展開についてはこちら
選手の国が間違ってる箇所があります。チオレックとかクリストフ。
チオレックじゃなくてアイゼルです
ご指摘ありがとうございます。
ボケボケですね…。修正します。